シロナガス/星景写真と科学本のブログ

「暮らしの中の星空」=星景写真+サイエンスノンフィクション書評。PENTAX使い。

PENTAX KP生産終了に寄せて

ふむふむ。

さて、今日は、いや、今日も、星のことではなく別の話を…。

というのも、表題の通り、私の現在のメインカメラである、PENTAX KPが、生産終了となったようでして、そのことについて、一言触れておきたいなと思いまして…。

 

ricohimagingstore.com

 

メーカーの公式ページを見ますと、在庫切れということになっています。

そして、ツイッターでも公式アカウントで、

という、ツイートが。

発売から約4年、J limitedも含めたKPがすべて、生産終了となったようです。

 

残念ではありますが、いずれは、避けられないこと。

非常に、面白いプロダクトだったな、ということと、やはり、思い入れを持った機種だったので、少しだけ、これを機会にKPについて、書いておきたいと思います。

 

PENTAX KP生産終了に寄せて

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PENTAX KPは、APS-Cミドル機ということで、ある程度手ごろな値段ながら、高感度性能に極振りしたパラメーターで、私の星景撮影において、撮り方を広げてくれた革新的なデバイスとなりました。

 

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ここに、星撮影についての使用感はまとめてあります。

 

高感度性能については、APS-Cとしては、やはり、驚異的でして、RAWから丁寧に現像することで、相当に細やかな表現のできるカメラでした。(でした、というか、まだしばらく使うんですが(笑))

ISO感度をどこまで上げるべきか、というのは、試行錯誤しながらでしたが、冬と夏で、気温の影響をかなり受けるということで、この把握に実質的に丸一年を要しました。

夏はやはり、ノイズが厳しくなりますが、それもまあ、8,9月の最も暑い時期に限られるでしょうか。

それ以外の10ヶ月はMAXでISO6400まで上げても行けるという感触で、本当に、撮影時の自由度が増しました。

KPに助けれられて、色々な表現に挑戦することもできました。

 

パンフォーカス星景

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パンフォーカス星景もそのひとつ。10-17mmフィッシュアイズームと、KPの組み合わせで、一定の形にすることができました。今後とも、探求していきたい撮影方法です。

 

 20分長秒露光

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20分長秒露光についても、KPの内部のタイマーで、20分までシャッターを伸ばせるということで、かなり、形にすることができました。

KPだけでできるというお手軽さに支えられて、今でも、ここぞという場面で繰り出す技となっております。

最近は、ISO800まで上げることで、暗闇の中から、ディテールを写し出すというかなりの力技にも発展しています。

 

11-18mmとの好相性

あとは、やはり11-18mmとの組み合わせがなかなか、最高でした。

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これによって、PENTAXAPS-Cの対星景撮影用システムとしては、一つの到達点に達したと思っています。

なので、いや、本当に、もうしばらくは、メイン機で頑張ってもらわねば。お金が貯まるまで(笑)

 

グリップ交換式

そして、なんといっても、このKPの最大の?特徴は、グリップが交換式だったこと。

なので、冒頭に言及した、メーカーによるファクトリーカスタムモデルJ limitedがつくられることにもなりました。

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なぜか、J limitedを携えて、チームが全国を巡るという全国ツアーも開かれました。

前代未聞。

お隣の県の、高松まで来たので、シレっと行ってきました。

今後もJ limitedとしての製品を出していくということなので、この点は期待しておきたい。

 

あと、メーカーによる公式なカスタムとは別に、いろんな方が自作グリップをつくり始めるという現象も観測。

私も、長雨のたびに、グリップをつくるという謎ムーブを繰り返しました。

 

その点でも、強く思い出に残る機種になったかと。

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PENTAXとしては、この後、APS-C機のフラッグシップ、K-3Ⅲの発売が控えている…はずなのですが、なかなかアナウンスがない。

コロナの影響を受けて、生産段階で、遅れが出ているのかもしれませんが、まあ、そのうち出てくるでしょう。

 

私としては、その出来もみつつ、次のカメラをどうしようかということを少しずつ考えていかないといけません。

しかし、とりあえず、もうしばらくKPは現役で頑張ってもらわないといけません。

 

いったんは、この区切りに、KPへの心からのねぎらいと感謝を。

忘れがたい機種になったと思います。

 

ではまた。

 

追伸 いやいや、まだ市中在庫はあるようですし、J limitedに関しても、今ならまだ最後の受注生産に間に合うようですので、レフ機で行きたいという方はぜひ。