シロナガス/星景写真と科学本のブログ

受信者としてのサイエンスブログ。「暮らしの中の星空」をテーマにした高知県内の星景写真、スタータイムラプスと、ポピュラーサイエンス/サイエンスノンフィクション(一般向け科学書)の書評。PENTAXで撮影しています。

星景サルベージその89 ベガと紫陽花の夜 No.2

うむうむ。

秋ですね。だいぶ涼しくなってきて、星景写真日和になってきたように思います。

今日も月曜ですが、軽く行くべきか、どうか。

土日さぼったからなぁ…。

 

とりあえず、サルベージをしておきたいと思います。

 

ベガと紫陽花の夜 No.2

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PENTAX KP レンズ HD DA★ 11-18mm アストロズーム 焦点距離11mm

ISO4000 SS30秒 F2.8 アストロトレーサー、ほぼ固定撮影

2020.6.8 高知県香南市にて

 

北東の空に昇るベガと紫陽花、そしてホタル。

三要素が、比較的うまくまとまったかなという一枚。

まあ、選外でしたけど(笑)

これはNo.2。No.3まであります。

 

実は、土曜日に、リコーフォトアカデミーの星景写真のワークショップがありまして、この写真を講評してもらいました。

星景についてまとまった講義を受けるのは実は初めて。

これまで、完全なる我流でやってきたので、そういう視点もありかと、気づきもあり面白かったです。ちゃんとメモをしながら聞きました。よく反芻して、活かしていきたい。

 

大体、必要な機材はそろってる感じもしましたが、三脚の石突は、ステンレスの爪タイプの方が、ゴムよりたわみがなくて良い等、なるほど、と思うところがいろいろとありました。

 

school.ricoh-imaging.co.jp

 

リコーフォトアカデミー。ワークショップは有料なんですが、教養講座というカテゴリーは、(少なくとも)今年度は無料とのことです。

これが、いろいろなテーマで開かれていまして、なかなか楽しいし、何より勉強になる。色んな角度から写真について考える感じです。

 

私は、先日受けた、個性的な写真集などを出版している京都の出版社・赤々舎、姫野希美代表の講義が大変、目からうろこでした。写真集づくりから写真を考える講義だったんですが、それ以後、いたくはまって赤々舎関係の写真集や出版物を読み漁っています。

最近だと、「浅田家」という写真集が映画化されるので有名ですね。写真集の映画化というの、あまり聞かないですよね。面白いです。

というわけで、あなたにもはまる面白い出会いがあるかもしれません。ぜひ、上のリンクからリコーフォトアカデミー覗いてみてください。

 

ではまた。

 

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一期一会、火星を撮る

唐突ですが、この秋は、火星が綺麗です。

2年2ヶ月ごとに地球に接近する火星が、10月6日に、地球と最接近するため、この秋は、火星が良く見えています。ちなみに、前回の2018年7月31日の接近は、今回より近い大接近でした。が、火星の表面で砂嵐が起こって、望遠鏡を使った観測では、せっかくの火星の地形は良く見えなかったようです。

まあ、しかし、星景ならばあまり関係がない。

今、-2.3等ほど、最接近時には、-2.6等まで明るくなるということです。

いつもは、一等星がフォーマルハウトしかなく、物寂しい秋の夜空ですが、赤い火星が、一晩中よく目立ちます。

なので、この秋は火星をモチーフに色々撮ってみようかと…。

 

木と火星

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PENTAX KP レンズ HD DA★ 11-18mm アストロズーム 焦点距離12mm

ISO2000 SS20秒 F2.8 アストロトレーサー、プロソフトンクリア使用ほぼ固定撮影

2020.08.29 高知県香美市にて

 

これは、もう数週間前になりますが、火星を撮影したもの。

思えば、この頃には、夜は、秋の気配で、だいぶ涼しかった…。

 

今は、夜は、薄着だと肌寒いくらいになってきていますね。

季節が廻るのは早い。彼岸花も咲き始めましたし、もう少ししたら紅葉の季節も来る。

忙しくなる。と良いが。天候が安定してくれたら…。

今年は、去年、一昨年に比べると、だいぶ、撮影回数が落ちています。歴史的長梅雨にたたられました。

 

しかし、星景写真を撮り続けるというのは、その時々の星の配置と一期一会で出会うということでもありますね。

二度と同じ空に出会うことはない。

それは、星景を撮る上で、大変重要なことのように思います。

一度しか出会えないものと、すれ違いながら、撮る。

 

そういう意味では、時間の尺度こそ違いますが、いわゆる一瞬の交錯を切り撮るスナップショットとも、やはり通ずるところがあるのではないかなと思います。

写真というものが、本質的にそういう性質を帯びているんだろうと思います。

一期一会。

 

撮り続けるということは、だから、逆に言えば、撮り逃し続けるということでもあるんだろうと思います。すべての瞬間を撮り続けることはできない。

だからこそ、一瞬のイメージを掴みにいかねば。

 

しばらくは、火星をモチーフに撮ってみるとしましょう。

 

ああ、しかし、そうそう、不安材料なのが、昨日撮影に行ったときにO-GPS1(アストロトレーサー)が不安定だったんですよね。うーん。酷使しすぎた?その後、家に帰って接点を拭いたら、ちゃんとGPS捉えるようになった…気がするのですが(ジオタグは付いた、昨日のはジオタグ付いてなかった)…。アストロトレーサーもちゃんと動くだろうか。これは要経過観察ですね。

うーむ、アストロトレーサー依存症の私は、もし壊れたとすれば、もう一度、買わないといけないですが。さて…。

 

 

ではまた。

 

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PENTAX KPのフォーカシングスクリーンを交換した話

うむうむ。

やはり、天候が安定しないのと、タイミングも合わないので、全然、星の撮影にいけてない…。こういう時は、機材の話で何とか間をつなぐ、いつもの作戦。

今夜行けるかなと思ったら、どうも雨がふるぽい。星空指数100なのに。謎の天気。

 

実は、ペンタックスリコーファミリークラブは、年会費を払うと、ストアで使えるポイントがもらえるんですが、これを毎年何に使おうかというのが、ひそやかな楽しみだったりします。

 

今回は、イージーラッパーという、フレキシブルな風呂敷みたいなのにしようと思っていたのですが、ちょっと保留していたんですよね。

 

で、Twitterで、スナップ時に水平が苦手だという話をしていたら、表題のフォーカシングスクリーンのおすすめを教えてもらったので、それにすることに、急転直下、決定。

 

フォーカシングスクリーンML-60

PENTAXAPS-C機は、自分でファインダー内のスクリーンを変えて、分割や、十字、あるいは、完全な無地などにファインダー内の表示を変えることができます。(どうも見てたらK-1は、自分では交換できないぽいですね。)

 

今回は、上記リンクのML-60という、AF用分割スクリーンというやつにしてみることに。

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こういうふうに、交換用の専用ピンセットとセットで送られてきます。

少し緊張しつつ、プルプルしながら交換したのですが、無事に交換完了。

ファインダーをiPhoneで撮ってみた図。

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よしよし、分割されてますね。

 

このように方眼状に分割線が入っているので、建物などを撮るときも水平が取りやすいはず、と。

実際に交換してみて、少し撮ってみたのですが、確かに水平を出しやすい。

加えて、三分割構図などを考える上でも、どこに被写体を置くか決めるのに便利です。

良い今年分のポイント使用法になった。

 

最近は、昼間撮るのもそこそこ習慣化してきて、なるべく光の当たり方を意識しながら、撮影しています。スナップというと、人を入れてキャンディッド的に撮る方が面白いんでしょうが、あまり人に興味がない私は、もっぱら建物や植物をメインに撮っています。なので、結構水平に気を使う。もう少しキャンディッドメインならば、斜めになってても(むしろノーファインダー気味に、斜めに撮った方が?)臨場感があってよい場合もあるかもしれないですが…。

自然風景も撮ってますが、こちらは、そのうち三脚を使っても撮りたいところですね。

昼間でも作品にできるレベルにもっていきたい。(見果てぬ夢)

 

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全て、KP+HD DA70mm Limitedで。

というわけで、なかなか有益なポイントの使い道となったフォーカシングスクリーン。

せっかくのOVF機ですので、ファインダーいじってみるのも、おすすめです。

 

ではまた。

 

星景サルベージその88 星の生まれる場所

台風10号が過ぎましたが、被害は当初の予想よりは抑えられた感じでしょうか。事前の避難行動などが功を奏したのであれば何より。

しかし、犠牲になった方もおられて、やはり、かなり強い台風でした。このくらいの台風が、スタンダードとなると、なかなか厳しい…。

 

というわけで、9月。星景写真的には、天候が不安定で、例年ほとんど撮影に出られない魔の9月なんですが、今年も、最初からその名に恥じない9月っぷりです。

なので、とりあえず、サルベージを。

 

星の生まれる場所

f:id:shironagassu:20200906230117j:plainPENTAX KP レンズ HD DA★ 11-18mm アストロズーム 焦点距離12mm

ISO100 SS1200秒 F2.8  20分長秒露光

2020.04.18 高知県土佐市にて

 

東から昇る星を20分長秒露光で捉えました。

中央やや左、オレンジがかって見える星は、アンタレス

撮影は4月、深夜にさそり座が昇り始めます。

水平線上を、一艘の船が、明かりをつけながら進んで行きます。

 

サルベージということで、これは、 ペンタックスリコーファミリークラブの会報誌のフォトコンで10連敗目を喫した記念すべき一枚。

というわけで、10連敗の軌跡を、振り返っておこうと思います。

 

10連敗の軌跡

年に4回の応募ですので、2年半の軌跡ということになります。私が、フォトコンに出し始めて、まだ2年半、されど、2年半。

選外記録としては、長いですね。スランプというわけではなく、別に一時的に調子が出ていないわけではない。最初から、コンスタントに、低空飛行です。

写真が向いてないのか、コンテストが向いてないのか…せめて後者であってほしい(笑)

なので、今更、一枚一枚反省してもしょうがないので、当時、何が良いと思って送ったのかというのを言語化しておこうかと思います。とりあえず、自分でほめて伸ばすしかない(笑)

 

198回

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今、思えば、一番最初の応募から、そこそこ攻めたチョイスですね。ほぼ雲で星が見えない(笑)

雲の隙間をついて明るい星が見え、左には、ヒアデス星団(おうし座)も見えています。インターバル撮影で連続撮影をして、良い雲の流れ引き当てるという、最近もよく使う手法ですね。

スチール写真なんですが、雲の流れを感じられる一枚になったな、と。

心象としては、雲が覆う空に、困難とかすかな希望を見ていると、特に菜の花の黄色が添えられているところに、希望が込められていますね。

最初から、攻めの姿勢で悪くない

 

199回

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パンフォーカス星景の作品。明るい星は木星、赤い花はつつじの仲間ですね。

このころ、おそらくパンフォーカス星景の撮影法をほぼ確立した時期。

魚眼特有の丸みを帯びた前景の描写と、星の位置がきれいにマッチしています。

前景の照らし出しもちゃんとコントロールできている。

おそらく、カスタムイメージ・リバーサルフィルムを使って、この赤さを出したと思います。

花が「生きている」感覚が出ているかなと、星に手を伸ばすような「生」の質感。

これ、…今見てもよく完成されてると思う(笑)

ええ?悪くないだろう?ええ?

 

200回

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たしか、HD DA15mmF4 Lmitedで撮っていた時期ですね。

DA15mmは、天の川のコントラストを出すのは、あまり得意じゃなかったという気がするんですが、天候と空の暗さに恵まれて、比較的天の川のあぶり出しに成功していますね。

天の川というのは、やはり、強く宇宙を感じさせますね。宇宙と地球とカメラ(私)が出会うという邂逅の時。

明るい星が静かな水面にリフレクションしているのも、…悪くない…。 

 

201回

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これもDA15mmの一枚。

紅葉の時期を狙ったんですが、月明かりのある日でないといけなかったので、少し、時期が外れていますね。ただ、その、終わりかけの紅葉というのも、雰囲気としては、良いか。

曲線構図で、奥に向けて遠近感が強調されているのも、評価できる。

これもインターバル撮影で、雲が抜けるのを待った作品ですね。

流れ出す青色が、世界を染めていく。終盤の紅葉が、何かしらの終わりを感じさせる。

これは、最終選考まで残った奴なので、そもそも、悪くない。 

 

202回

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街並みと、そこに並ぶ、金星と木星。右側にはアンタレスとさそり座も見えています。

明け方のグラデーションもよい。 自作ハーフソフトフィルターを使った一枚で、DA35mmという標準画角を使ったもの。いろんなものを盛っています。

少し絞って星に光芒を出しつつ、ソフト効果を重ねるという、面白い一枚。

心象としては、人の暮らしの上にある星空…特に、二つの惑星に人の魂が天に昇るようなイメージを重ねています。

…んん、悪くなくない?

 

203回

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枝垂桜と天の川。 

これは、確か月もない暗闇だったので、セルフライトアップ。直接照射せずに、地面に向けてライトを当て、その反射光で、桜全体を浮かび上がらせています。

細かな天の川が、散る花びらを予感させる。私は、一貫して、散ることや、終わりということに、何かしらの思い入れがあるようです。

ここら辺から11-18mmの作品になってきますね。明らかに星の質感が一段変わっていますね。細やか。

悪くはない

 

204回

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天の川が南西に傾きつつ、前景の岩とあいまって印象的な風景になっています。 天の川がこの角度になるのを待った撮影。

右手の街明かりは評価が分かれると思いますが、私は、そこに人の生活が感じられて嫌いではない。

作品タイトルは「祈り」。波の音が静かに響いているわけですが、それが逆に静謐を湛える祈りの雰囲気を強めています。

いや、うーん。

悪くないんじゃないかと思うんですが。どうだろう。

 

205回

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上のと同じ日付(同じ夜)の撮影ですね。

特徴的な雰囲気の流木と、天の川。これは前年も流木と天の川を狙ったのですが、その時はノイズのコントロールがうまくいかず、完成させられなかったので、一年越しで再挑戦したもの。

流木は日々流れるので、また違うものでしたが、言ってみたら、この特徴的な流木があり、待っていてくれたかというのを感じた一枚。

良い景色にあったときは、風景が待っていてくれたという感覚が、ありますね。 

非常に、暗い作風。流れゆく流木の無常観と、希望や進むべき目印のメタファーとしての星という組み合わせ。暗闇から手を伸ばす。

悪くなかろう。私らしさが強く出た作品で、かなり気に入っている。

 

206回

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これは前回もサルベージしましたね。

菜の花の咲く、川辺の風景。星景写真としては、なかなか完成度は高いのでは、と。

というのも、をテーマにして、写っている星も、春を代表する「春の大曲線」、アークトゥルス、スピカ、からす座。背後に月があることで、地上の描写と空の青さが印象的に浮かび上がっていきます。

左側が明るいのは、高知市の光害だと思われますが、そこに電柱があるのも人の暮らしの営みを示唆するもので、暮らしの向こうに季節が巡っていくその移ろいの感覚を写しとめています。

これは、最終選考まで残ったので、悪くなかった

 

ということで、私は悪くない。とひたすらに自己弁護をしておきました(笑)

 

いやー、向いてないぞコンテスト。これ一回一回審査員が違うので、誰とも波長が合わなかったということですよね。

技術的な部分で、水準に達していないということもあるかもしれないけど、…いやー、うーん?もちろん、改善の余地は大いにあるにせよ、むしろ、意欲的にいろいろ試してもいる。今後も技術面は追求するとして、核心的な問題点はそこにない気はする。

技術よりも、もっと別の部分の欠けているもの

 

本当に、10回にわたって審査員とことごとく波長が合わないということで、それはそれでより深刻かもしれない。まあ、最終選考まで残ったのが2回あるので、その点では5人に1人くらいには合うのかもしれない。

欠けているものを探す旅は続く。

 

10連敗記念のサルベージが、全天の星座数88となったというのも、ある種運命的。

さて、20連敗に向けて、歩みを進めましょうか。

 

ではまた。

 

ついでに、この間考えてきた、なぜ撮るのかということを写真論にまとめてみました。

note.com

 

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