シロナガス/星景写真と科学本のブログ

「暮らしの中の星空」=星景写真+サイエンスノンフィクション書評。PENTAX使い。

【メモ】Photoshop多数枚レイヤー処理時の必要PCスペックと設定

はい。

盆休みも終わりつつあります。

 

今年も夏恒例の京都・下鴨納涼古本まつりに行ってきました。

今年は、異例の涼しさで、いつも汗だくになるのに、実にまわりやすかった。

少し雨がぱらついて、古本屋の皆さんは、シートを出したり、しまったりと大変そうではありました。

 

帰ってきて、ペルセウス座流星群を撮るつもりだったのですが、天気に恵まれず。

残念。

しかし、千葉県の豪雨被害は甚大ですね。熊本の地震もそうですが、災害が続きます。被災された方に、お見舞いを申し上げます。

 

Photoshop多数枚レイヤー処理時の必要PCスペックと設定

今回は、Photoshopで多数枚レイヤー処理をする場合の必要スペックと設定について、メモを残しておきたいと思います。

前回の記事の星景写真用スクリプト:Sidekick Starを使えるように、色々試したことの副産物です。

 

↓前回の記事はこちら。

shironagassu.hatenablog.com

 

 

まずは、Photoshopの最小構成要件をおさらい。

項目 最小 おすすめ
プロセッサー マルチコアの Intel®、AMD または WinARM プロセッサー  
オペレーティングシステム Win 11 v24H2、v23H2、Win 10 v22H2、v21H2 LTSC  
RAM 8 GB 16 GB 以上
AVX AVX2 をサポートする Intel または AMD CPU  
SSE SSE 4.2 以上をサポートする Intel または AMD プラットフォーム  
グラフィックカード ・DirectX 12(機能レベル 12_0 以降)をサポートしている GPU・1.5 GB の GPU メモリ・7 年未満の新しい GPU。製造元の web サイトにある最新のドライバーを使用してください。アドビでは、7 年以上前の GPU はテストしていません。 ・DirectX 12(機能レベル 12_0 以降)をサポートしている GPU・4K 以上のディスプレイの場合は 4 GB の GPU メモリ

ふむふむ…、改めて、眺めてみると、ひとまず、うちの長年使い続けているPCも要件は満たしてはいるようです。

 

うちのPCの構成は…。

プロセッサ:Intel(R) Core(TM) i3-8100 CPU @ 3.60GHz (3.60 GHz)
実装RAM:16.0 GB
グラフィックスカード:NVIDIA GeForce RTX 3070 (8 GB)

 

少なくとも、CPUもマルチコアで、RAMも16GBあります。

しかし、多数枚のレイヤー処理をスクリプトで自動化するには力不足でした。

力不足だったのですが、この構成要件というよりも、意外なところがボトルネックになっていました。

 

どこがボトルネックだったか

最初、スクリプトで自動処理を始めると、ほぼフリーズに近い状態になり、非常に難儀しました。

結論からいうと、ボトルネックになっていたのは、うちの環境下ではHDDのストレージでした。

うちのPCは、起動デバイスにはSSDを使っていたのですが、普段のアーカイブは、HDDを使っていました。ここに写真を置いて処理をしていたことで、HDDの書き込み・読み取り速度がネックとなって、ほぼフリーズという状態になっていました。

 

改善策

ですので、新たに内蔵SSDを増設しました。

実は、512GBにしたかったのですが、最初、ボトルネックがグラフィックボードだと思って、そっちに予算を使ってしまったので、256GBのSSDで妥協することになりました。(昨今のPCパーツの高騰は痛いですね…)

 

SSDを増設した上で、設定を最適化しました。

①まず、Windowsの仮想メモリの設定を、新設したSSDに変更。

設定から、システム>バージョン情報>システムの詳細設定>詳細設定と進んで、パフォーマンスの項目から、仮想メモリを増設したSSDに設定しました。

 

②合わせて、Photoshopの仮想記憶ディスクも最適化。

Photoshop内の「編集」> 「環境設定」>「仮想記憶ディスク」の項目も、SSDに設定。

 

③そして、処理する写真ファイル(RAWデータやJPEG、私は書き出したJPEGファイルをSidekickで処理しています)自体を、一時的にSSDにコピーして、全ての読み書きがSSD内で完結するように、設定しました。

処理が終わったらHDDのストレージに移して、SSDは普段は空っぽになるという運用です。

 

(おそらくですが、)この3つの設定で、多数枚レイヤー処理時のボトルネックは解消でき、Sidekickも順調に動くようになりました。

 

後知恵による最適なPC構成案

で、私は、今回、まず初手でグラフィックボードを買ってしまったので、予算が枯渇したのですが、後知恵で考えてみると、メモリーを買い足すのが一番効果が高かったのではないか、と思われます。

 

RAM(メモリー)優先

というのも、タスクマネージャーでモニタリングしていると、16GBのメモリーは、常に100%使用されているわけでもありません。負荷の強い時に100%を超え、仮想メモリが使われているようです。ということは、多少の改善で、メモリーが100%使用状態に陥るのを防ぐことができる可能性があります。

ですので、現在4GB×4枚のメモリーを、24GBなどに増設すれば、効果が大きかったはずです。仮想メモリで負荷を逃がしてはいますが、いかにSSDが高速なアクセスが可能といえど、RAM(メモリー)の方がより高速です。しかも、SSDの中古は信頼性が低く(壊れる可能性が高く)手が出せないですが、RAMは耐久性が高く中古でも問題になりません。その分、安価に入手できます。

つまり、まず、私はグラフィックボードを買うのではなく、メモリーの増設を検討すべきでした。

 

その上で、SSDも増設して、作業用のストレージを確保する今回の見直しをしたら、完璧だったでしょう。

 

グラフィックボードは…多分、換えなくてもそれほどは問題にならなかった…かもしれません。

ここは、問題を切り分けて確認できてないので、推論にはなりますが、タスクマネージャーでモニタリングする限り、Photoshopの処理はなぜか、ほとんどをCPUが担っています。

ですので、資金の余裕があれば、CPUのグレードを上げるのも効果があったはずです。

 

というわけで、後知恵では、Photoshopで多数枚レイヤー処理をする場合、メモリーが重要だと思うのですが、実用的には、高速な(M.2 NVMe規格の)SSDに、Windowsの仮想メモリも、Photoshopの仮想記憶ディスクも逃がしてしまう、という力技で、なんとか解決できたというお話でした。

 

Photoshopの多数枚レイヤー処理で、PC設定を見直そうとしている方に、何かの参考になればと思い、メモを残しておきます。

 

次回は、多分、古本市のお話ですね。

ではまた。

 

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星景写真用スクリプト:Sidekick Starを導入した話

この間、何回か書いてきましたが、試用していたPhotoshopで使用する星景写真用スクリプト:Sidekick Starを、とうとう本格導入したので、今回はそのことを書いておきたいと思います。写真家の村田一朗氏が開発されています。

www.sidekick-lab.com

 

不定期更新になっていることをいいことに、この間、何をしていたかというと、このSidekick Starを安定して動かせるように、PCのパーツを交換したり、設定を見直したりしていました。途中で、何回か、開発者の村田さんに、相談もさせていただき、スクリプトを更新してもらうなど、ひたすらお世話になってしまった。

 

PC環境についての果て無き苦闘編は、また記事を改めて書きましょうか。

いやPhotoshopの仕様について、すごく勉強になった…。

 

Sidekick Starとは

星景写真用スクリプトと書きましたが、星景写真の現像過程で手間のかかる、いくつかの処理を自動化することができます。

①天の川の強調処理

②比較明合成用の光害処理などを含めた現像と、飛行機の光跡などの除去

③流星の自動検出

 

今回は、主に②のことについて書きたいと思います。

星景写真における比較明合成は、何枚もの写真を合成して星が移動する光跡を描き出すものです。

この時に、当然、飛行機が飛んできたりして写ってしまうのですが、これを手作業で消すとなると、すさまじい手間で、私は、よほどのことがないと飛行機の処理はしていませんでした。

私の、比較明合成用の撮影は、だいたい1時間、長くても2時間ぐらいなので、枚数も数百枚程度に限られますが、これが数千になったら…とても手作業でできるものではありません。

そこを自動化するという、とても便利なスクリプトです。

 

そういえば、以前、撮影したものに、真正面から自動車のライトを浴びて、それ以前のフレームがほとんど使えなかった写真があったなと思い出したので、今回掘り出して、処理させてみました。

 

Sidekick Starを使用した作例

Sidekick Starで処理した比較明合成の写真

完全に救えました!想定以上。

出力された写真を元に、最後の仕上げは少しだけ手動でしましたが、素晴らしい効果。

 

では、これの元写真を見てもらいましょう。

カメラ内で合成したもの。空には複数の飛行機の光跡、何よりあまりに真正面から自動車のライトを浴びています。

えらいことになっている!

カメラ内で、そのまま合成したものです。空には複数の飛行機の光跡がありますが、いやそこじゃないだろうという…、あまりにも真正面から自動車のライトを浴びまくってしまっています。

 

複数のレンズフレアも見え、これはさすがに、手に負えないのでは?と半信半疑で、処理してもらったのですが、想定以上にいけましたね。

 

サイトの説明を引用すると

飛行機の軌跡を消す — 比較明スタックから自動除去
比較明合成の最大の難題のひとつが、空を横切る飛行機の軌跡です。
Sidekick Star は、比較明スタックの原画から飛行機・車・船など人工の光跡だけを検出・除去します。
手作業なら数日かかる処理を、PCに任せて一晩で。
村田が20年以上かけて培ってきた軌跡消しの集大成です。(強調は引用者)

飛行機・車・船など人工の光跡だけを検出・除去と説明されていたので、もし行けるならと思い、過去撮影した中で、一番大変そうなやつで実験してみました。

これが行けるなら、大抵の状況で使えそうですね。

 

結果は、ほぼ完ぺきでした。最後の仕上げでやったのは、地上部分が若干明るくなってしまっていたので、そこを調整をしたという程度。

自動車が真正面から来ても、救えるとは……想定以上というより想定外でした。

 

求められるPCスペック

これは、高いに越したことがありません。

高性能のCPUと、大容量RAM…、あるに越したことはありません。

また、間違いなく、元のRAWデータの重さによって変わってくるはずです。

私は、APS-Cの2500万画素機であるK-3MarkⅢなので、比較的軽いはずなのですが、かなり、試行錯誤をしました。一枚の処理と違って、多数枚の処理というのは、Photoshopの作業の中でも難易度は高いようです。

 

参考までに、うちのPC環境は下記の通り。もう、随分同じものを使い続けていて、組んだ(組んでもらった)のは、元々、2019年ごろじゃなかったかと思います(はっきり覚えていない)。何世代も前のものになり、かなりマシンパワーは弱いです。

プロセッサ:Intel(R) Core(TM) i3-8100 CPU @ 3.60GHz (3.60 GHz)
実装RAM:16.0 GB
グラフィックスカード:NVIDIA GeForce RTX 3070 (8 GB)

本当に、最低限動くというギリギリのスペックかもしれません。

今回、RTX3070に換装して、これでも、少しグラフィックボードが良くなっています。

ただ、今、換装して色々試した時点から振り返ると、どうやらボトルネックは、グラフィックボードではなかったぞ、という思いです(笑)

 

Lightroomの現像は、それなりにグラフィックボードに依存するのですが、Photoshopはそれほどグラフィックボードを使ってきません。ほとんどCPUで処理してきます。(タスクマネージャーを見ながら、まじかよと思いました…笑)

今回換装したパーツで一番高かったのグラフィックボードだったのに。

ただ、なので、というか、Lightroomで現像する時には、今回の換装の恩恵が受けられます。無駄ではない…無駄ではなかったのですが…。

(それにしても、PCパーツの値上がりがすごいですね…、円安に加え、AIのデータセンター需要もあり、一般用の供給が減っているようですね)

 

大きくボトルネックになっていたのは、現時点で振り返ると、ストレージの転送速度でした。(そして根本的にはCPUの能力)

そのあたりのことは、次回、書きましょう。低スペックPCでも、設定次第では、何とかなったということで…、ハッピーエンドです。大変だったけど!

 

ということで、

Sidekick Starについてでした。

開発者の村田さんもおっしゃっていましたが、なかったものをAIで生成しているわけではないというのは重要ですね。元々RAWにあったデータをAIを使い取り出してきているということですね。この違いは、ネイチャー写真の一分野である星景写真においては、大事な点です。

 

ではまた。

 

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