シロナガス/星景写真と科学本のブログ

受信者としてのサイエンスブログ。「暮らしの中の星空」をテーマにした高知県内の星景写真、スタータイムラプスと、ポピュラーサイエンス/サイエンスノンフィクション(一般向け科学書)の書評。PENTAXで撮影しています。

星景サルベージその87 河畔の春

うーむ。

サルベージ。…また、選外だったわけですよね。

本日、ペンタックスリコーファミリークラブの会報誌が届いたんですが…。

うむ。ペンタックスリコーファミリークラブというのは、リコーイメージングの展開する…なんですかね…会(クラブ)なわけですけど。年に4回、会報誌が来ましてその都度、フォトコンテストが開催されています。

このファミリークラブ、入会の際に、ほぼ同額のポイントがついて、公式ストアで使えるので、実質無料で、4回会報誌がもらえるという大変お得なクラブです。おすすめ。

 

と、いうわけで…このフォトコンテストに私は、毎回、応募しているんですが、今回の落選で9回目になります。けっこう積み重ねてきました。9連敗。10連敗まであと1敗に迫りました。

もうこうなったら、切りのいい10連敗したい気もしつつ、いやしかし、区切りの10回目で1勝したい気もしつつ。しかし、次の回はもう応募は済んだので、また3か月経ったら、結果が分かると思います。サイはすでに投げられた。

というわけで、そのフォトコンテストの9敗目をサルベージしておきたいと…。

 

河畔の春

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PENTAX KP レンズ HD DA 11-18mm アストロズーム 焦点距離12mm

ISO2000 SS20秒 F2.8  アストロトレーサー、ソフトフィルター使用 ほぼ固定撮影

2020.03.02 高知県土佐市にて

 

菜の花が咲く、春の河畔の風景を、撮影しました。

空が青く染まり、菜の花も描写できているのは、この背後に、半月ほどの月が出ていて、あたりを照らしていたからです。なかなか良いタイミングでした。

写っている星は、アークトゥルスからスピカを経てからす座に至る、春の大曲線

春の宵の風景ですね。

 

実は、今回、予選通過はしまして、名前だけ…誌面に載った…。

ああ…。

そうね。以前、1度、予選通過(落選)したことあるので、2/9の予選通過率。22%。まあ、高くはない。

shironagassu.hatenablog.com

以前のはこれですね。この日も月のある夜でしたね。

月があって、星と風景が写った方が、良いのかもしれない。うん、まあ、それはそうかなという気はする。そう、うまい条件で撮れる日は、そんなに多くはないわけですが。

 

何かが足りない

前回の時も、痛切に思ったわけですが、予選通過するなら末席でいいので選に入ってもらいたかった。しかし、本当に、何かが足りていないようです。

何でしょう。

 

前回の予選通過の時も、撮影者と鑑賞者をつなぐ写真の意味について、ひとしきり書いています。

撮影者と鑑賞者の写真の受け取り方の違いという「空間」の中に、写真の豊かな意味が生まれ得るのでは、というようなことを書いていました。今も、この考え方は、それほど変わっていません。

あくまで写真に意味を持たせたい、というのは基本スタンスです。

 

特に星景写真というのは、星という古来より人が見上げて意味を付与してきた対象を撮るわけで、その人類史的な文脈を離れては成立しない、と感じています。(話がでかい)

 

いや、しかし、何が足りないのかわからない。

うーん、上の写真が完璧だと言っているわけではないのです。

特に左手のハイライトの部分に電柱があるのとか、ちょっとどうかと思うんですが、私は、こういう人工物が入るのが絶対的好みでして、わざわざハイライト調整したと思うんですよね(笑)

これが目立ちすぎたというのは、もしかしたら敗因かもしれません。だが、しかし…そこは、…いや、まあわざわざ目立たせる必要はなかったかもしれない…。

く…。

 

だめだ。今年は、現時点で、特に何にも入選してない。ボウズ。

ふふふ。

県展が激しく不安になってきた。

最近、日に日に県展が近づくにつれて、少しずつナイーブになってましてね。

 

しかし、まあ、いやまあ、よくよく考えてみると、フォトコンに入選するために写真を撮っているのではないので、まずは撮り続けること、そして作品に仕上げて、誰かに見てもらうことを大事にしていきたいと思います。

写真を作品として仕上げ誰かに届ける時、撮影者と鑑賞者の視差の中に、写真の豊かな意味が生まれると、そう思いながら、続けていかないといけませんね。

 

ああ、しかしなあ、またなあ、逃したかあ…。

悔いは残る。しかし、しょうがない。ライフゴーズオン。

 

ではまた。

 

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青い紫陽花とポラリス

うむうむー。

(私の中で)県展に向けた、最終調整の時期に入ってきております。

www.kochi-sk.co.jp

新型コロナウイルス感染症対策もしたうえで、開催の予定となっています。急激な第2波の拡大などがおこりませんように…。

 

昨年1作品しか応募しなかったら普通に落ちたので、今年は最低でも3作品は送ろうと、入念に準備を進めてきました。3作品送るとそれに応じて出展料がまあ高いんですが、致し方ない。

ストックしているのを、折に触れ、見返してみると、行けるんじゃないかと思ったり、駄目だろうかと思ったり、情緒不安定な感じですね(笑)

7/27(月)~応募開始。

うーん。ここは、もう、クリスタルプリント(スタンダードの2倍以上する高い奴…)にして、全力を出し切るべきなような気がしますね。年に一度…、数千円を惜しんでもしょうがない。

しかし…出展料と合わせて地味に高くつくぜ…。

それでも、落ちたら、まあ、あきらめもつくというもの。その際は、めげずにまた来年に向けて地道に行こうと思います…(弱気)。

 

ということで、前回に続き紫陽花と星。前回は県東部の方でしたが、今回は(相対的に)西部に行ってきたものを。

 

青い紫陽花とポラリス

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PENTAX KP レンズ HD DA 11-18mm アストロズーム 焦点距離11mm

ISO5000 SS20秒 F2.8  アストロトレーサー使用 ほぼ固定撮影

2020.06.16 高知県日高村にて

 

青い紫陽花の上に瞬く北極星ポラリス

この時、左側前方に強い光源がありまして、そこの光で半逆光気味に紫陽花が浮かび上がります。

ポラリスは、枝が伸びているあたりにあるぽつんとした一つ星。左手の4つの明るい星は、北斗七星の頭の4星ですね。

枝のシルエットもよい雰囲気を出してくれています。

 

しかし、梅雨時。この時は北向きは何とか撮影できたんですが、天の川と紫陽花を撮ろうと思いつつも、南・南東向きは雲が厚く断念。

頭で思い描くものを、思い描くようにはなかなか撮れないのも、また、一つの写真の特性でしょうか。その制約があるからこそ、写真というメディアの面白さが生まれてくるということは言えるかもしません。

 

さて、しかしまだ6/22か…。梅雨もしばらく続きそうですし、県展締め切りまでもまだ少し時間がありますね。

あまり、早くから緊張し続けてもしょうがないので、適度に力を抜きつついかなければなりませんね。

 

ではまた。

 

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ベガと紫陽花の夜

雨がしばらく降っては、晴れるという天気ですね。

ただ、雲は多く、梅雨らしいと言えば梅雨らしい湿度の高いお天気が続いています。

今は晴れのターンではあるのですが、いかんせん。月曜に撮影に行くと、やはり、のちのちダメージが大きい。疲れ。

 

と、先週の月曜に、紫陽花と星を撮ろうと思って行ってきた一枚を出しておこうと思います。

あわよくば、蛍も合わせられればと思っていたのですが、運よく少しだけ飛んできてくれました。

 

ベガと紫陽花の夜

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PENTAX KP レンズ HD DA 11-18mm アストロズーム 焦点距離11mm

ISO3200 SS10秒 F2.8  アストロトレーサー使用 ほぼ固定撮影

2020.06.08 高知県香南市にて

 

この季節、かなり早い時間から、北東の空にこと座のベガが昇り始めます。20時くらいから、北東の空に見えるのではないかと思います。

もう少しすると、天頂付近で輝くようになり、なかなか星景写真としては撮りづらくなるのですが、この昇り際の、春霞にうるんだようなベガが、私はおそらく、星の中で一番好きなように思います。

こと座もきれいな平行四辺形で、形が整っていて端正ですよね。

なので星座線をひいたものも。

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夏の大三角のもう一角デネブも見えますね。もしかしたら、木の陰にはアルタイルもかくれていたのかもしれません。
 

紫陽花の季節は、の季節でもあります。

合わせて撮れればいいが、撮れなくても紫陽花と星だけでもと思って行ってきたのですが、運よく少しだけ蛍が飛んできてくれました。

もう少し、近くを飛んでくれたものもあるんですが、それはいったんストック。

また、どこかで落選したら出すようにしたいと思います(笑)

 

ではまた。

あー、撮りにいかないといけないが…、月曜からはやはり無理か…。

明日元気なら行こうか…。いや、どうだか…。

うーん。

 

おまけで、ホタルと紫陽花(星無し)で撮ったものも。焦点距離は50mmです。

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星景サルベージその86 知の箱舟(against Covid-19 ver.)

うむ。

曇りがちな日が続きますね。

梅雨入りしたけど、雨はあまり降らない。しかし、曇るので結局撮りにいけませんね。

今日も星空指数はいいのですが、GPVを見ると雲が厚そうだけども…行くべきか。

しかし、今日を逃すと10日間単位で、ノーチャンスぽい。月曜から撮るのは、ハードなのだが…。

 

と、まあ、何にせよ撮れてないので、とりあえず、サルベージをしておきます。

 

知の箱舟(against Covid-19 ver.)

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知の箱舟(against Covid-19 ver.)

PENTAX KP レンズ HD DA 11-18mm アストロズーム 焦点距離11mm

ISO250 SS20秒 F2.8  約90分を比較明合成 ハーフNDフィルター使用

2020.04.29 高知県高知市にて

 

オーテピア高知図書館を撮影した一枚。

実は、以前も、撮影していましたが、前回は15mmでの撮影(下の記事)、今回は11-18mmの広角端を使ってもう少し、建物に近づきつつ撮影してみました。

shironagassu.hatenablog.com

そして、前回の撮影と大きく違うのは、今回は、新型コロナの影響で長期休館中のオーテピアだということ。オーテピア、今は開館していますが、2回にわたり長期休館を余儀なくされました。

私は、そこそこの図書館フリークでして、かなりの頻度で図書館に通っています。今回、閉まったことでだいぶ寂しく不便な思いをしたのと、新型コロナと星景写真を結んで何か撮っておかないといけないな、という問題意識から、閉まった図書館を撮らねば、という思いで、撮影をしておきました。

 

オーテピアは、高知市の中心部にあって、普段は、高知県内で最も夜空の明るい地域の一つです。なので、本来は星は大変撮りづらい場所です。

この日は、深夜、誰もいない頃を見計らい、自粛・休業要請の影響で街明かりが落ちて、普段より暗く沈む夜空を背景に撮影をしました。上の過去記事から前回の写真を見てもらうとわかるのですが、星(の軌跡)の写り方が、やはり違いますね。今回の方がかなり濃いですね。

時間帯的なことや月齢、レンズのF値の違い、今回は建物側が露光過多にならないように、ハーフNDフィルターで減光しつつ全体の露光時間は伸ばしたことなど、様々、他の要因もあるかとは思います。

が、まあしかし、やはり新型コロナの影響もあったでしょうね。人間の活動が抑えられた結果、夜空の本来の暗さが(少しばかり)戻ってくるという状況ですね。

(今回、サルベージなのは、KANIフィルターのフォトコンに応募したけど、安定の選外だったというあれ。)

 

人新世時代の星景写真

私は、「暮らしの中の星空」をテーマに、星景撮影を続けています。

 

何度か述べているように、そこには2つの意味を含んでいます。

まずは生活圏内で星空を撮影するということ。これは、つまり、できる限り、県内で、自分の暮らしている土地で撮ろうということです。あまり遠くにいかない(まあ、高知県東西に長いので、端っこは遠いんですけど)。

もう一つは、その星景写真の中にアーティファクト(人工物)を含むということです。人工物というのは遠くの街明かりの影響=光害であったり、直接的な人工物でない場合もあります。少なくとも、人為的影響が全くない「無垢な自然」というものを志向してはいない、ということですね。画面端に、電信柱などがある時も、あえてトリミングせずに残しています。それは、写真としては瑕疵かもしれませんが、大事にしたい。

人間と自然とが関わりあう周縁部で、星景を撮るというやり方です。

 

一方で、今回の新型コロナも、温暖化による環境危機の問題もそうなんですが、その大本にあるのは、人間が、自然を改変するだけの地質学的影響力を持つ時代になったということです。

新型コロナも、世界が密接に結びついたグローバル化の中でこそ起こったパンデミックといえるでしょう。それは世界の隅々まで人も自然も組み込んで、資源や原材料を集めて生産を行う世界です。

この世界の関係性の中で、経済的には、このコロナ禍を通じて、非正規雇用者など弱い部分に解雇などのしわ寄せを押し付けつつ、アマゾンやFacebookなどのプラットフォーマーは、すさまじい勢いで利益を積み上げています。それが持続可能な社会システムではないのは自明でしょう。多くの人の生活が破綻する(破綻させる)一方で、一握りのわずかな人は巨万の富を得る。…これを持続できるはずがありません。

 

持続可能性。

人類の活動が、環境に地質学的痕跡を残していくという意味で、今の時代を人新世(アントロポセン)と呼ぶわけですが、その人新世の中で、持続可能性を意識しながら星景写真を撮る意味について考えています。

「暮らしの中の星空」というテーマに、そういう問題意識をどう組み込んでアップデートするか…。

 

人新世時代の星景写真の在り方とはどういうものになるでしょうか。

新型コロナも、温暖化も、単に自然からの人類へのカウンター(反撃)ととらえるだけでは不十分かもしれません。

これらの「危機」を通じて、実は問われているのは、人類の社会システム自体だろうと思うのです。「危機」を契機にして、人類は今の持続可能性の無い社会システムを改めて、持続可能な社会を志向することもできるという分水嶺が、今ここにあるのだと思います。

単に人間が自然を破壊し、自然もそれに対してカウンターをしているということではなくて、相互循環的に自然と人間社会が関わりあっているのが人新世の時代だろうと。人間は自然を変えながら、循環的に人間の在り方自体も変えてしまっている。その人間社会の在り方が、持続可能なのか、不可能なのか、今のままでは持続不可能でしょう。どちらにせよ、自然と人間は相互循環的に関わりあっている。

ならば、その相互循環の上に、自然と人間の持続可能な関係性の在り方が模索されなければならないでしょう。今とは違う、自然と人間を調和させる意識的な関係性もありうるということです。

 

その時に、星空と人間の営為の関わりを写す「暮らしの中の星空」にどういう意味があるでしょうか。

「暮らしの中の星空」を撮った星景写真群は、自然と人間の相互作用がつくる人新世的風景というものを残すことにはなります。そのことによって、自然と人間の相互作用の持続可能性(あるいは不可能性)を問いかける、ということが、もしかしたらできる、かもしれません。(いやまあ、まだ私の写真は、それだけの力を、現状持ち得てないですけど、そこは自覚をしつつも(笑))

しかし、まだ結論めいたことを書くには早すぎますね。もう少し考えてみたい。

 

とりあえず、端緒としての問題意識だけ、今回は記しておきたいと思います。

もう少し考えが深まれば、写真論としてnoteの方にも、詳しく書きたいですね。

新型コロナの社会的影響のためか、「今、何のために、写真を撮るのか」、という根源的な問いを、このところよく考えてしまいます。

 

まあ、しかし、撮ること(実践の中)で、少しずつ答えを出していくしかないでしょう。

考えつつ(理論)、撮りつつ(実践)、と循環させながら、答えの在りどころを探してみたいと思います。

 

まあ、なので、月曜だけど、少し撮りに行ってきますか。 いや、雲がどうだろ?

ではまた。

 

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