というわけで、先日、土曜日に、#地味天 こと、「映えてたまるか!?地味目・星の写真コンテスト」の本選がありまして、出場してきました。
主催は、天文ポータルサイトの天文リフレクションズさん、山口編集長(と、Vtuberのアマノ・リフさん)が司会進行ということでした。流石、天文ポータルサイトだけあって、イベントも満月期にやるんですね。こういう細かな配慮、流石です。
経過をおさらいしておきますと、今回の地味天には、4つの部門がありまして、私がエントリーしたのは、「天の川のない星空」部門でした。
エントリーの時の記事↓
全4部門で、80作品集まったとのことです。それらに対して、投票を経て、部門ごとに4位までが、本選に進むという方式でした。
本選は、生配信でアピールということだったのですが、「天の川のない星空」部門、参加者も多かったので、まあ、本選に進むことはないだろうと考えてたんですが、予想外に、票をいただいてしまったようで。ありがたい限りです。
ただ、予想外ではあったのですが、「地味=映えない」ということに関しては、結構真面目に考えて、ギリギリの線を攻めたチョイスにしたので、本選ではそのことをアピールさせてもらいました。
今見たらアーカイブが残ってますね。(お時間ありましたご覧ください、私の謎の全力プレゼンが見えます(笑))
「映えてたまるかっ!」
星拾いというタイトルで出させてもらいました。
「映えてたまるかっ!」ということで、リアル映えない写真として、本作を選びました。
以下、本選アピールの内容を、ご紹介しておきたいと思います。
リアル映えない写真で行こう、と思い選んだんですが、結構悩みました。
そもそも、映えるの定義が定かではないわけです。
私もいろいろと下調べしてみたんですが、「映え」についての共通理解というか、確かな定義というのは、どうも、確立されてないように思いました。
なので、仮定をしてみるしかないな、と。
「映え=共感」仮説。
映えるというのは、多くの人が共感する状態なのではないか、ということでいったん仮定してみることにしました。
では、映え=共感として、どういう写真が共感されるのか。それが分かれば、映えない写真を選ぶことも可能になるというわけです。
今回は、2点考えてみました。
1点目は、写真に、空間的な広がりが必要なのではないか、と。
広がりのないところには、入りづらいですよね。
広がりがあるから、写真に、鑑賞者の思いや感情が入っていける=共感できるのでは、と。星景写真というのは、空が大きく入り、広がりを感じさせるので、基本的には映えやすいジャンルのように思います。
つまり、映えないためには、広がりを感じさせない写真が必要になります。
2点目は、"分かる"写真であること、も、映えの必要条件ではないか、と考えました。
何が写っているのか、どこで撮ったのか、そういうことが、分かるというのも、映えの一要素のように思います。
映えについての解説では、映えのためには、どこで撮ったかわかるように、ランドマーク的なものを入れましょう、ということが良く言われます。
何故だろう、と。
きっと、それによって、その写真に入り込む手がかりができる、からだろうなと。ランドマークは、写真が分かるきっかけになるんだろうと考えました。
そういう写真へ共感するきっかけを排すると、映えない写真になるのでは、と。
だから、確かに今回のテーマになった、「天の川のない」という条件は納得できるものです。
天の川という分かりやすい被写体、また天の川自体が大きいため、どうしても空の面積を広く入れる必要があり、写真の中に必然的に広い空間が生まれる、…とすれば、私の仮説から行くと、天の川写真は映える、というわけです。
で、あらためて、私のエントリー作品を振り返ってみましょう。
空の面積を、上1/4くらいに狭めた上でさらに岩場で囲むことで、ギリギリ星空写真と言える最小限に抑えています。
全体としても暗くて、どこで撮ったか、何を撮ったか、分かりづらいものを選びました。
共感を排する写真。リアル映えない写真。
ただ、本選に残れたということは、何かしら、ある程度の方に、写真的には刺さったということでしょう。いや、本当にありがたい話です。
本選の結果は、…4作品中4位だったので、しっかり落ちもつきました(笑)
そりゃあそうだろう、というか、順当な結果というか。共感してもらってないわけですからね。
予選の時の結果も、送っていただいたんですが、「詫び寂びすら感じる雰囲気ある一枚!」、「これぞ映えない写真ですね!」という声とともに、「非常に良い発見で良い対象です。十二分に『映えた写真』ですね」との声も。まだ映えていたか(笑)
「だからなに」というコメントもあり、そうだろう何かわからないだろう、HAHAHA!と納得したり。
とにもかくにも、見ていただきありがとうございました。
次回もあれば出ないわけには、行かないですね。(本選は緊張するのでなるべく回避したいですが(笑))
「リアル映えない写真」の探求は続く。
ではまた。
楽しい企画をありがとうございました。