というわけで。
会期は、10月7日(土)から10月22日(日)まで、とりあえず、バタバタしていますが、何とか自分が出している写真の部だけは見ることが出来たので、サルベージしておきたいと思います。
Sense of Loss
PENTAX K-3 MarkⅢ レンズ HD DA10-17mm Fish-Eye 焦点距離 10mm
ISO400 SS60秒 F3.5 アストロトレーサーType2使用
2022.11.27 高知県にて
秋の風景ですね。
もちろん紅葉している真ん中の樹が、一番の被写体なのですが、地面に散り散りになっている落ち葉にもフォーカスしたいと思い、かなり星景のセオリーに反し地面の割合を大きくしています。これだけ地上が写っているのは、月明りが明るい夜にいったからですね。毎年、この紅葉と月の巡り、そして天気+自分の都合が合うかどうかは、運だめしですね。
去年の秋は比較的うまくいったということでしょう。
HD DA10-17mm Fish-Eyeの対角180度という画角が、この表現を支えてくれています。
また、ISOを下げて、その分60秒の露光をかけています。
意図としては、早い雲が流れる天候だったので、なるべく露光時間をひっぱり、雲の流れを描写したいということでした。アストロトレーサーType2のおかげで、地上部の崩れもほぼなく。うまくいっていると思います。ちょうどメイン被写体の紅葉した樹の後ろに白い雲がかかっていることで、コントラストが生じています。
タイトルは「喪失感」という意味ですね。何かが失われてぽっかりと穴があいたような、感情。秋という、冬に向かう季節の寂しさを、ある意味ストレートに表明しています。
いつも私の写真は暗いのですが、少し暗すぎたかもしれません。やはり、モニターの透過光と、プリントの反射光の違い。感覚としては、後+0.3くらいは露出補正しても良かったかも。月明りが出てるので、こんなに黒く現像しない仕上げも可能なのですが、ダメです。私の性根を、突き詰めていくと、黒くなることこの上なし。
と。技術的なことは色々と書けるし、技術的には上手くいっているという自負はあるのですが、それだけかもなあ、というちょっと、自分としては納得していないものもあります。展示していただいておいて、何ともおこがましいのですが…。
いつも書いているように、雲の流れなどコントロールできない要素をいれて実在論的に撮れているとも思います。
いや、本当をいうと、この写真がけして気にいってないんじゃなくて、実は、応募した中に、今年本命のすごくミニマルな星景写真があったんですね。それが評価されなかったのが、無念ということなんだろうと思います。物語以前の星景写真というか。
でも、その写真は、本当に地味で、誰かに評価してもらえるような写真でないのもわかっていて、自分がすごく気に入っているということに過ぎないんですけど。
なので、そちらは、PENTAXフォトコンの方に、応募してみようと思ってみます。
わずかな可能性を求めて。
県展写真の部総評
いや、総評などできる立場ではないのは重々承知の上で(笑)お許しください。
やっぱり、気になる、良いなと思う作品、「ああ、やられた」的な写真がありますよね。
モデルを使ったであろうコンストラクティッドな写真もいくつかあって、そういうのは憧れはあるものの、永遠のボッチである私には望むべくもないこと。でも、いつか撮れるとよいなぁ…。ここら辺の志向は、最近、植田正治氏の本を読んだ影響が色濃くうかがえます。
あとは、視線の切り取り方が上手く、印象的な人物写真もいくつか。人を入れない風景というのは、そういう意味では、難しさを感じますね。
星景写真の数は、7作品くらいかな、月の景色も入れれば…9?。やっぱり少ないですね。天の川を撮った作品が多く、今年の夏は、コロナ罹患やなんやかんやで、天の川を撮り損ねたのは痛いですね(笑)
公募展なわけですけど、全体的に、まとまりがあるように構成はされていて、一連の流れとして見れるようになっています。たまたまですが、知り合いの方の横に展示されていて、その人の写真が雪景色だったので、私の黒い写真と対照的になっていて、それは良かったです。
写真の部は、高知市かるぽーとで開かれています。美術館でもいくつかの部が開かれているのでぜひ、脚をお運びくださり、芸術の秋を堪能していただければ。
ではまた。
インスタグラム(とスレッズ)もよろしくお願いいたします。
【星景用アカウント】
https://www.instagram.com/yamamotofhironaga/
【日常用アカウント】
https://www.instagram.com/a_life_yfh/
【スレッズ】