いやはや、少し忙しいのもあり、疲れております。
仕事が忙しいのもあるのですが、ダメージを受けているのには、ロシアによるウクライナへの侵攻が起こったことも一因のように思います。
国際法をここまであからさまに無視する全面的な侵攻が起こるとは、正直なところ、思ってはいなかったかもしれない。もちろん、危険な兆候はあったし、軍を国境に配置する動きも伝えられていたので、やりかねないとも思いつつも、どこかで、いや、不可能だろうと考えてもいました。それだけ、ショックな出来事でした。
21世紀の国際秩序を揺るがす出来事として、歴史に残るだろうと思います。
そして、今や核兵器さえも使われるのではないかという最悪の想定が頭を過ぎる……。
これまでの経緯を勘案したとしても、武力侵攻を選択したロシアは非難せざるを得ませんし、一刻も早い停戦、撤退を求めたいと思います。
ということで、少し疲れつつも、更新をしておきたいと思います。
オルフェウスの竪琴
PENTAX K-3 MarkⅢ レンズ HD DA★11-18mm アストロズーム
焦点距離 14mm ISO8000 SS5秒 F2.8 アストロトレーサーType2
2022.02.23 高知県にて
菜の花の咲く、月が照らす川辺と、こと座。(左にベガが見えています)
こと座は詩人オルフェウスの竪琴と言われています。
いつもの、カール・ケレーニイ「ギリシアの神話――英雄の時代」から、オルフェウスの伝承を引いておきましょう。
彼(カロン・地獄の渡し守)はオルペウスの竪琴に魅了された。それどころか、カロンは自分の渡し船を捨て、冥界の王夫妻のもとでかつて聴いたこともないオルペウスの歌に耳を傾けようと、歌うオルペウスのあとについて行ったという。オルペウスが歌っているあいだは、(番犬)ケルベロスも吠えなかった。イクシオンの車輪も停まった。ティテュオスの肝も食い裂かれず、ダナオスの娘たちは空しい水汲みを中止した。シシュポスは彼の石の上に腰を下ろした。タンタロスは飢えと渇きを忘れた。エリニュスたちは驚嘆し、死者の裁き人(ハデス)は泣いた。
亡き妻エウリュディケを想うオルフェウスの竪琴は、地獄で、その調べを響かせて、地獄の苦しみを癒してしまいます。ついには、エウリュディケの復活を許されて、地上に帰るのですが、その時に振り返ってはいけないという約束をオルフェウスが反故にしてしまい、エウリュディケはまた冥界へと囚われてしまいます。
この伝承が伝えるものは何でしょうか。
愛する者を失った悲しみの調べは、地獄の王にさえ、涙を流させた、と。それほどまでに、愛する者を失う悲しみは深いということでしょう。
地獄の王も、番犬も、渡し守も、その調べの前にはひれ伏すしかない。
そんな悲しみを繰り返してはいけない、とそう思います。
星景写真というのは、星と地上の景色に思いを託し、この地球上で生きていることを表現する写真と言われます。
今日は、この一枚に、平和への思いを託したいと思います。
偶然にも、黄色と青のウクライナカラーになっているのも、何かの縁を感じざるを得ません。
ではまた。