ええ。
前回は、一枚撮りの魅力について、語ったわけですけれど。
今回は、合成の話です。
パノラマ合成。
↑前回語ったように、一枚撮りは確かに、私の原点にして、一番好きな撮影手法なのですが、合成が嫌いなわけではありません。
自分の表現したいものを表現するのに必要ならば、合成というのも大切な手法だろうと思います。
最近、星景における地上景の割合を増やしたいなという問題意識を抱いています。
星景写真では、どうしても空を入れないといけないというのが、一つの制約になっていて、どうしてもその分、地上の割合は少なくなりがちです。星が入らないと星景といえないというのは結構重い制約なんですが、そこを何とか、地上景を多くしてみたいなと。
K-3markⅢとPhotolab5のかけ合わせによって、ISO12800が使えるようになって、結構な暗さでも地上を写せるようになってきたというのもあります。
星景写真のひとつの特徴は、地上から星(空)に向けての遠近感によって、強い視点が挿入され、それに伴って、写真の中に物語が生まれることだと思っています。地上景を大きく撮り、地上の情報を多く入れることで、そこにどういう変化が起こるかを試してみたいと。
色々なアプローチを試しているのですが、とりあえず、今回はその試行錯誤のひとつ、パノラマ星景について書いておきます。
パノラマ星景への試行錯誤
PENTAX K-3 MarkⅢ レンズ HD DA★11-18mm アストロズーム 焦点距離 11mm
ISO12800 SS30秒 F2.8 9枚の縦写真をLrでパノラマ合成
2022.01.01 高知県にて
とりあえず、これは、冬の天の川を入れたくて、横にパノラマしたものです。
合成自体は実に簡単で、Lrのパノラマ合成をクリックすると一発でできてしまいます。
つなぎ目の違和感のようなものもあまりないですね。
ので、合成手法について書くべきことはあまりない訳ですが、現場で、パノラマ合成するつもりで、写真を撮っておかないといけないということではあります。
そして、ここからが本題なんですが、横ではなく、縦にパノラマする。
PENTAX K-3 MarkⅢ レンズ HD DA★11-18mm アストロズーム 焦点距離 11mm
ISO4000 SS15秒 F2.8 6枚の横写真をLrでパノラマ合成
2022.01.14 高知県にて
このタイミングは雲が多くて、星がほとんど写らなかったので、あまり星景ぽさがでなかったですが、やりたいのはこういうことです。
地上を写しつつ、空まで入れたい。
11-18mmの広角端の画角が104°、なかなか広いですが、滝のように縦長の被写体を滝つぼから空まで入れるにはやはり足りない。
フィッシュアイズームは対角180°なので、地上から空までカバーできたりするんですが、強烈な歪みが生まれるので、歪みがないものも、選択肢としてほしい訳です。
また、11-18mmの解像力をいかんなく発揮もしてもらいたい。
PENTAX K-3 MarkⅢ レンズ HD DA★11-18mm アストロズーム 焦点距離 11mm
ISO3200 SS20秒 F2.8 6枚の横写真をLrでパノラマ合成
2022.01.22 高知県にて
もう一枚。
月に照らされる渓谷の流れから、星まで。
これも、6枚の横写真で地上から天頂付近まで写しているので、画角として180°近いものになっています。
月が大きかったので、あまり、星が多くは写らなかったのですが、やりたいことの雰囲気は出ている。
とりあえず、まだ試行錯誤の段階で、完成に至っていないのですが、今後もいろいろと試してみたい。
というわけで、星景の地上景を多めに撮るパノラマ合成についてでした。
ただ、これアスペクト比が長くなるので、うまくプリントできそうにないですね。
どうしたものか…。
うーむ。
当面は、WEB限定か…余白をつけてプリントってできるだろうか…。
と。
パノラマ合成、まだ色々試してみたいと思います。
ではまた。