というわけで。
平日は割と天気がいいのに週末に崩れる感じで、あまり星は撮りにいけてないのですが、この前のペルセウス座流星群の記事で少し書きましたが、その撮影で、ケンコー・トキナーが出した新しいソフトフィルター「プロソフトンクリア」を使用してきました。
なので、今回は、その使用感を書いておこうと思います。
プロソフトンクリア・ザ・ニュースタンダード
PENTAX KP レンズ HD DA★ 11-18mm アストロズーム 焦点距離11mm
ISO4000 SS30秒 F2.8 プロソフトンクリア使用、固定撮影
プロソフトンクリア。
実は、私は、ツイッターのキャンペーンに応募していたら当たりましてね。かなりラッキーな形で入手をしてしまいました。
まずは、公式ホームページを見てみましょう。
これまで、星景撮影の定番と言われていた同社のプロソフトン(A)の半分の効果ということです。
このことがどう影響をしているか。
プロソフトンクリアを使った上の写真(ちなみに、O-GPS1の電池を使い切って固定撮影になっています)ですが、中央にある、3つの一等星・夏の大三角には、ソフト効果が出ています。
一方で、周辺にある、2等星以下クラスの星には、 あまり効果が出ていません。
なので、前面にフィルターを付けた時に起こりうる、周辺の星像が伸びてしまうというネガティブな効果が、だいぶ軽減されています。
以前撮影した、プロソフトン(A)の写真(下)だと、2等星クラスもソフト効果が出てくるので、端の方の星像がやはり伸びて見えてしまう。
以前、リア側にフィルターを仕込むという工作もしたのですが、これはこれで、端の星像は全く伸びないので、その点でかなり優位性があります。しかし、問題は、フロント側に着けるねじ込み型のフィルターに比べると、つけ外しの点でやはりなかなか手軽とは言えないのが、難点。
これは、どちらが完全に上位というよりは、シチュエーションとロケーションによって使い分けるべきなのかなと思います。
プロソフトンクリアを使った一番上の写真は、地上の街灯の灯りにもフィルター効果が出て滲んではいるのですが、それが、プロソフトン(A)に比べるとだいぶ低減されていて、それも使いやすい。
なおかつ、上の写真は、背後に半月ほどの月が出ており、時間帯的にも薄明が始まりつつあって、星が少し減っているのも、端の星像の伸びという点では、端に星が少なく使いやすい局面です。
つまり、街灯があるような場面、月の出ている晩、薄明の時間帯などは、プロソフトンクリアの出番と言えるかもしれません。そして、必要なくなれば気軽に外してしまえる。
逆に、月のない夜で、街灯なども入らないような、光害のないシチュエーションだと、リア側にフィルターを仕込んだ方が、効果的に端の星像までシャープに描写できるということになります。
ちなみに、縦位置にすると、どうしても、星がどちらかの端に寄ってしまい、星像が伸びがち(下の写真)。まあ、木星と土星という惑星・マイナス等級の星なので、そういう状況でなければ、縦でも撮りようはあるかもしれません。しかし、縦は、一段難度が上がってしまうと思っておいた方が良いでしょう。
この点でも、クリアにするのか、リア側フィルターにするのか、それともフィルター無しにするのか。という三択から、選んでいく必要がありますね。
ということで、フロント側のねじ込みフィルターとしては、プロソフトンクリアが、新定番、ニュースタンダードと言える出来で、星景撮影をするなら、選択肢の一つとして、常備しておくのもやぶさかでないのではないか、と思います。
うむうむ。まだ、色々撮ってみないといけませんが、ひとまずのレビューということで。
ではまた。