うむ。
とうとう四国地方も梅雨に入りましてね。
観測史上最も遅いとのこと。まさかここまで遅いとは思いませんでしたが、その後、見渡す限り予報が雨というヘビーな天気が続いています。
星を撮るどころではない。
実は、先日、とうとう心を決めて、Nik Collection2に課金したので、その話もしたいのと、選外だった奴をサルベージして供養しとかないといけないのですが、まあ、とりあえず、高知城歴史博物館始まった企画展「星を見る人」のことを書いておきましょうか。
久しぶりに、博物館カテゴリの記事更新です。
星を見る人
高知城歴史博物館。高知城のお堀のすぐ外に、2017年にオープンした博物館。行かねば、行かねばと思いつつ、実は2年間行ったことがなかったのですが。
「星を見る人」というテーマで企画展が開かれるとなれば、行かないわけにはいかない。
というわけで、いつも前を通るけれども入ったことがなかった「城博」に行ってきました。
企画展「星を見る人」。サブタイトルは、日本と土佐の近世天文暦学。
江戸時代の天文暦学を、土佐の天文学の歩みとともに、紹介しています。
なかなか、興味深かったです。
キーパーソンは、江戸の渋川春海と土佐の谷秦山。渋川春海といえば、日本の天文学の祖ともいえる改暦に尽力した人物(貞享暦を作成)、そこに土佐から手紙を通じて入門し、天文学を修めたのが、土佐暦学の創始者といわれる谷秦山。
この二人の往復書簡がなかなか面白かったですね。
渋川春海が、谷秦山の手紙に対して、朱書きで返すという、赤ペン先生みたいな形で天文学を修めていったようです。
泰山
図を書いて考えているのですが、どうしても本の通りの計算結果になりません。
春海
天球(宇宙)を平面ではなく、立体的にイメージする必要があります。机の上で計算するだけでなく、機材を使ったり、星空を観測したりして、理論と実践の両方をバランスよく学んでください。
実践を重視しつつ、学問を探究する姿勢が今から見ても印象深いですね。
土佐山内家につたわる望遠鏡などの展示もあり、見ごたえもありました。
これが、また、材質は…真鍮なんでしょうか?金属の輝きが渋くて異常にかっこいい代物でした。それで、観測された木星や土星のスケッチも合わせて。
うむ。何百年たとうが宇宙が変わらずそこにあるという当たり前のことを実感させてくれる。「人は、ずっと星を見上げてきた」、といつも私が繰り返すフレーズも、実感を持って受け止められる、貴重な体験でした。
望遠鏡はもう一種類展示されていて、日本初の国産望遠鏡・眼鏡職人=岩橋善兵衛の手によるシルレ型望遠鏡。これも、鏡筒が朱塗りで渋い。
なかなか、面白いスタンプラリーも行われていて、参加してきました。
城博とオーテピア&高知みらい科学館の2つの建物で完結するので、距離は短いのですが、下の写真のように、なかなか、スタンプが凝っていて面白い。
江戸時代の星図を再現する趣向。特典としてクリアファイルがもらえます。
江戸時代の星座をあしらったカードも配布されていました。裏には、写真でその星座も見られてお得です。
会期中に、展示の入れ替えもあるようなので、また行ってみなければいけません。
会期は、9月2日(月)まで。ぜひどうぞ。
通常展示室は、撮影可だったので、山内家に伝わる色々を一部撮影してきました。
あいにくの天気でしたが、3階から、高知城が良く見えます。
というわけで。
久々の博物館カテゴリ更新でした。
ではまた。