シロナガス/星景写真と科学本のブログ

受信者としてのサイエンスブログ。「暮らしの中の星空」をテーマにした高知県内の星景写真、スタータイムラプスと、ポピュラーサイエンス/サイエンスノンフィクション(一般向け科学書)の書評。PENTAXで撮影しています。

星空撮影200夜を記念して

うむ。晴れ間が少ないのと、夜に時間が空く日が極端にないのですが、何とか晴れ間(雲間?)と日程がうまくかみ合ったので、久々に撮影をしてきました。

 

梅雨入り宣言されないまま、実質梅雨入りしてそのまま明けそう。

とまあ。どうなるでしょうね。

 

毎年、この時期の晴れ間は、このヒマワリを撮りに行っている気がしますね。

 

そして!!

なんと!

とうとう、星空撮影200夜を数えることになりました。

丸4年。

記録上の第一回が2015年6月27日。実は、その前に第0回で、試し撮りをした記憶があるのですが、なぜか、私の記録の中で、一回目に認められていません(笑)まあ、いいでしょう。

というわけで今回が200回記念。めでたい!

 

木星と向日葵

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PENTAX KP レンズ   HD DA☆11-18mm アストロズーム 焦点距離12mm

ISO4000 SS30秒 F2.8 アストロトレーサー、自作パーシャルソフトフィルター使用

2019.6.24 高知県土佐市にて

 

木星と向日葵を主題に3作。

今月11日に、衝を迎えた木星、見頃が続いています。この日も雲が多かったですが、南の空に明るく輝く木星はよく見えました。外惑星が、地球を挟んで太陽の真向かいにある状態が衝。地球との距離が近いので、光度が上がります。

 

これは、去年の記事。

 

shironagassu.hatenablog.com

去年は良く晴れていたようで、北天のグルグルを撮っていますね。

ワールドカップの夜中観戦と梅雨の合間を縫って撮りに行っていたか。

去年から少しは進歩しただろうか…。

うーん。しかし、また、応募していたのが選外だったので、よくよく反省しないといけません。また、それは後日サルベージして反省会をしていきましょう。

 

まだまだ、11-18mmを使いきれてないか…。

なんとなく良さげに写るので、レンズに頼り切ってしまっているような気がしますね。

11-18mmは、やはり、まずは、現場でいろいろ試して、ズームもさせて、主題に合わせて、最適の画角を得るようにしないといけませんね。三脚に乗せているのだから、構図を追い込んで、後からトリミングしなくていいように、なるべく現場で頑張らないといけない。

色は、レタッチ用のカスタムイメージであるフラットで撮っているので、現像の中で、その時の記憶色を浮かび上がらせていかないといけない。だから、撮影も大事だし、ポストプロセッシングも大事。

本当は、プリントまで自家でできると良いんですが、そこに投資する資力がない。無念。まあ、それでも、できることをやっていかないといけませんね。

 

今回のヒマワリは、フリートライアル中のNik Collection2を使って、現像してみました。

ノイズ処理のDfineが、自動でノイジーな部分を判別して、強弱を調整してノイズを消してくれてかなり重宝してしまう。

そして、カラーエフェクトで、星空の色味を深くできる。

うーん。Lightroomプラグインなので、Lrやフォトショップで時間をかければできる処理なんでしょうけど、様々な効果がまとめられていて、スライダーを動かして適度に効果をかけられる。そして、かける範囲は自動判別される。やばい、すごく便利だ…。本当にいろいろな効果がある。

彩度、コントラストの調整はもとより、C-PLフィルターの効果や、疑似的にレフ板を当てたように地上景を自然にライトアップできるリフレクターという機能も強力。

これ、紅葉で使ったらかなり効く気がするぞ…。

Nik Collectionで、現像をコントロールするというのは大いにありだな。

というか、ワークフローを、このフリートライアル期間に作ってしまっていて、まんまと罠にはまっています。もう課金するしかないのか。30日が、割引期限なので、ほぼほぼ心は決まりつつ、もう少し考えてみましょう。

 

と、200夜を重ねて、少しずつ変わりつつ、できることを増やしつつ、ここまで来ましたが、改めて原点を振り返っておくことも大事かもしれません。

 

改めて。「暮らしの中の星空」考

というわけで、200夜を記念して、いつものように写真論をぶっておきましょうか。めでたい夜ということで、また少しお付き合いください。

いやいや、私もできることなら、良い写真を撮りたいわけですが、何をもって良い写真とするかが、すごく大事だなと、このところ色々考えています。

何をもって良いとするか。

色々な答えがありそうですが、私の場合は、良いの基準は、「テーマに沿っていること」に置きたい。

私の星景写真のテーマは、このブログでも繰り返し述べているように「暮らしの中の星空」です。今回は、もう少しこのテーマを掘り下げてみたいと思います。

 

そもそもから話していきましょうか。

何故これをテーマにしているのか。撮っているうちに少しずつ輪郭も中身もはっきりしてきた「暮らしの中の星空」というテーマとは。

 

かつて人々は、星を見て、季節を知り、農業や漁業などの生業や夜なべ仕事の頃合いを計ってきました。そうやって生活とともにあった星。それが今は、疎遠なものになってしまっている。都市からは光害でそもそも星自体が見づらいですし、忙しさの中で、星を見上げる時間はどんどん削られていってしまう。そして、人の活動も、昼夜を問わないものになってしまい、もはや星と直接には結びつかなくなってもしまっています。

だからこそ、現代に星を見上げることの意味がある。それはただの復古趣味ではなくて、過去から続く文脈の中に自分を、ひいては、現代を位置付けるということだろうと思います。太古から星を見上げてきた人類の末端としての自分がいる。そして、人類そのものも宇宙史的な、星の誕生と破壊、再生の中で、生まれ落ちた存在なのだ、と。そもそもからして、人類は、星を見上げることで、自らの「座標」を知るのだ、と。

そして、それは、現代の消えゆく星空を、消えぬようにつなぎとめることなのだろう、とも思うわけです。

 

それは、宇宙史的な人類という(大上段の)マクロな文脈で見てもそうなんですが、もっとミクロに人類の一個体であるこの時代に生まれた自分自身を見たときに、忙しさにかまける中で、忘れかけているもの、見失いかけたものをつなぎとめるということでもあるのです。

星を見上げ続けることには意味がある。それは、自分自身の今の「座標」を、この世界の時空間の中に、位置付ける作業だといってしまっても良いでしょう。自分がマクロにもミクロにも、どこから来て、どう生きて、何をなして消えていくのかを、星と自分を相対化することで、写真の中に残していく。

それは結局は何かといえば、人類がずっと問い続け、おそらく滅亡するまで問い続けるであろう「自分とは何か」という問いの反復(リフレイン)でしょう。

「自分とは何か」を問う。

「暮らしの中の星空」というのは、そういうテーマなのだといえるでしょう。

 

そういうテーマを、写真を通じて、写真をコミュニケーションツールとして使うことで、「共有」していく。

私は、この写真の「共有」というものに、大きな意味を見出しています。その写真は私が撮った写真かもしれませんが、私だけの写真として「所有」しようとは思わないということです。できれば、誰かと、何人かとでも「共有」できる風景として、その一枚を残したい。複製芸術である写真は、メディアの特質としても、それ(「共有」)ができる。

 

テーマを「共有」できる写真というコミュニケーションツール。

だからこそ、撮り続けて、座標を測り続けるだけにとどまらず、それを、表に出していく必要があるわけです。

「自分とは何か」という問いを少し拡張して、「我々とは何か」と問う。そう問うことで、私だけが一人孤独に問うよりも、一枚の写真からより多様な答えが導びかれるのは間違いありません。鑑賞者の数だけ、答えが生まれ得るのです。だから、一人撮りためるのではなくて、こうやってブログや、SNSや、場合によってはフォトコンなどにも出して問うていく必要がある。そうしてこそ、写真の特質を生かせると思うのです。

 

と。

この4年間を経て、テーマは、かなりはっきりしてきたと思うのですが、まだまだ道半ばで、力量が伴っていない。いやいや、どんな写真が力がある写真なのか、いや、なくてもいいじゃないか、とも思うわけですが、一方で、力を、伝わる力、伝搬力と捉えれば、私の定義からすると、どんどん伝搬する写真は多くの人とテーマの「共有」ができる力のある写真だといえるわけです。

そうであれば、「暮らしの中の星空」というテーマに沿おうと思えばこそ、自らの力量不足を恥じつつも、広く世に問わないといけない。暮らしは、一人ひとり違うわけですから、外に出すことで、一枚の写真に多義的な意味を付すことができるのです。

 

自分の能力に比して、何か、テーマがやたらでかいのですが、でも、こうやって、言語化したならば、それは少なくとも小さな推進力にはなるかもしれません。

何にせよ、200夜まで来ました。これからも、一夜一夜、「暮らしの中の星空」をテーマに撮り続けていきたいと思います。

 

さて、はるか1000夜を目指そう。何年かかるかな。

 

ではまた。


 
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