シロナガス/星景写真と科学本のブログ

受信者としてのサイエンスブログ。「暮らしの中の星空」をテーマにした高知県内の星景写真、スタータイムラプスと、ポピュラーサイエンス/サイエンスノンフィクション(一般向け科学書)の書評。PENTAXで撮影しています。

さあパーシャルソフトフィルターも自作しようか

というわけで、この一か月ほど試行錯誤を繰り返してきたパーシャルソフトフィルターがようやく完成しましたので、製作記録をのこしておきましょうか。

 

まずは作例から。

 

水辺のベガ

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PENTAX KP レンズ  HD DA★ 11-18mm アストロズーム 焦点距離12mm

ISO4000 SS30秒 F2.8 アストロトレーサー、パーシャルソフトフィルター使用

2019.5.11 高知県安芸市にて

 

中心に目立つ星がベガ。全天に21個ある一等星の中でも上位の明るさの星ですね。確か5位のはず。

つまり、一等星には十分に効果が出る。ということはこれより明るい惑星などではもっと効果が出るということです。ひとまずよかった。

 

なぜ、パーシャルにしたのか。

今回は、中心部だけソフト効果を出し周辺はソフト効果を出さないことで、11-18mmの広角側で撮った時に、端の方の星が斜めに光が入ることでソフト効果が効いた星像が伸びるのを防げるのでは、ということでした。

 

ちなみに以下、比較用に。

上からプロソフトンA、ソフト効果なし(保護フィルター)、クロスフィルターです。

ただ、今回の月が背後にある条件だとプロソフトンAでも周辺の星の伸びはあまりきになりませんね。端までびっしりと星があるということでもないので。(なぜか11mmで撮らず)12mmにした(無意識にしていた)のもあると思いますが。

でもプロソフトンは上や端の星がやはり若干楕円ですかね。

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こう見るとプロソフトンAが一番効果が強いですが、地上部も大きくディティールが低下するわけでもなく、実に絶妙に作られているのがわかります。

自作フィルターの強さならパーシャルでなく全面フィルターでも良いかもしれませんが、逆に、82mmの広さを均一の薄さに吹き付けるのは至難の業かもしれません。

 

材料

というわけで、材料から。

これで、ソフト効果を出します。自作グリップの仕上げ塗装から、ソフトフィルターづくりまで幅広く活躍する一本。一本というかとうとう1本使い切って、2本目に入りました。

そして、今回、素材となった保護フィルターはこちら。

あとは、100均で(主にマニキュア落としとしてコスメコーナーあたりにある)除光液を買っておきます。あと、マスキングテープですね。

 

これで、材料はそろいました。

 

作成過程

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材料が揃ったら、作成にかかります。今回は内側の面にクリアラッカーを吹き付けました。

以前つくったハーフソフトフィルターも見本に見ながら…。

 

パーシャル(部分的)フィルターということで、どの程度周囲をマスクすれば良いのかというのが問題になります。

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最初はこの程度の大きさのマスクで行ったんですが、これだと、全面ソフト効果が出ます。(そして写真くらい濃いと完全に濃すぎです)

どうも、フィルター径に対してというよりも、前玉の大きさに対して、それより小さくしないと意味がないようです。

 

で、前玉の大きさを実測した結果、それよりも小さいということで直径2.8cm程度の大きさだけソフト効果をつけることに。

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こんな感じです。

ちなみに、このマスク用台紙は、この後、フィルター効果が濃すぎるということで、幾度となく吹き直しをしないといけないので、とっておいて、大事に使いました。

 

フィルター効果が強すぎる問題は、なかなか難しく、解決に一ヶ月ほどかかりました。

良い吹き具合を模索しないといけないのですが、星で使ってみないと、濃いか弱いかよくわからないので、作ってはチャンスを見て試し、また、作り直しと、大きくは3回モデルチェンジしましたが、吹き直しは50回くらいに達していると思います。

思ったより高難度で心折れかけた…。

 

で、最終的に、スプレーの噴射が直接当たる近さだと濃すぎると。つまり、直接当たらない程度(フワッとかかる程度)に遠くから噴射し、さらに、上から下に高速で動かすことで吹きつけ具合をコントロールしています。

いやもう、言葉で言っても伝わらないと思いますし、私ももう一回やれといわれてもうまくいくかどうか。シュッ(吹きつつ素早く動かす)、(霧状の噴射が)フワッとガラス面につくという感じです(笑)

 

効果の目安としては、室内の蛍光灯で試して、わずかに効果が出るかどうかという強さです。

蛍光灯以外の壁などもボヤっとソフトがかかるくらいの強さだと、星景撮影に使うには強すぎます。

 

実は、このパーシャルソフトを思いついたのは、以前、街中で撮影をしていた時に、話しかけてこられた方がいて、その方が撮られた周辺部だけソフト効果が出ている作品を見せてくれたんですね。

そういうソフトフィルターがあるのを初めて知りましたが、なるほど、じゃあ逆バージョンをつくれば、11-18mmの広角端で使いやすいソフトフィルターができるのでは、と思ったわけですね。偶然の出会いに感謝、その節はありがとうございました。

 

しかし、実は今回は、なぜか肝心の11mmで撮ってないんですね。なぜだろう。

謎だ…。そのために作ったのに。(12mmの奴を11mmだと思っていた節があります。撮影時。基本11-18mmは12mmから撮り始めるという形で運用しているので無意識で12mmにしたらしい)

どこかで試してみないといけません。

まあ、ひとまず完成したので良かったということで。

 

以前のソフトフィルター製作記録はこちら

shironagassu.hatenablog.com

 

shironagassu.hatenablog.com

 

うむ。

ではまた。

 

82mm径のフィルターが色々揃ってきて、選択肢が増えてきました。

色々試行錯誤しながら撮影してみます。

C-PLがいるかどうか。迷うところ。

普通の風景撮るなら欲しいところですが、ほぼ昼間撮らないんですよね。…うーむ。


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