はい。というわけで、今年も三カ月が終わり、新年度に入ってしまいました。
月日が流れるのが早い。
まあ、何とかやっております。
このまえ、リコーイメージングスクエア大阪に、K-1markⅡを触りに行ってきました。とりあえず、手持ちリアレゾがどんなもんなんだろう、と思い。
確かに、手持ちでリアレゾできますね。
手持ちなので、かなり手振れはしていると思うんですけど、それを逆に利用して、合成用の4枚を撮るようです。不規則に揺れているはずなのに、いったいどんなメカニズムなのか。4枚連続で撮る感じは、HDR合成に似ていますね。その後の合成処理がしばらく時間がかかる(ここで時間をかけて、何か計算して、位置合わせをしてリアレゾ処理しているんでしょうね)感じはあるので、連打はできないな、と。ここぞという場面、いざという時に使う感じでしょうか。
その後届いたペンタックスリコーファミリークラブの会報誌を見ると、三脚を据えて通常のリアレゾができるならその方が画質は良い、とのことのようです。
なるほど。
と、表題の件。スクエア大阪に行った時に、カスタムイメージのお話を聞いてきたので、ちょっと自分用にまとめておきたいと思います。まとめてもいいのかな、ダメだったら誰か教えてください。
目次
PENTAXカスタムイメージについて
どのメーカーのデジタルカメラにも基本的にはついていると思うのですが、風景用やポートレート用など写真の仕上がりを変える色調のプリセットがあります。
PENTAXにももちろんあって、カスタムイメージと呼ばれています。
これを使いこなすと、カメラ内現像でも色々と完成度の高い色合いが出せそうです。
Lrで一から色を調整していくのは、毎回毎回、色味が変わるし、なにせメーカーが集団的につくったものよりもどうしても劣る傾向になるので(もちろんセンスの良い人はいるでしょうけども)、ちょっとカスタムイメージ活用したいなと。
(ニコンはピクチャーコントロール、キャノンはピクチャースタイルというようですね)
カスタムイメージは(最新の機種で)13種類あるとのこと。
1、鮮やか
PENTAXの基本の色。最初の設定がこれになっています。
※基本、これ。鮮やかは、どんな場面でも使っていける感じはある。ただ、赤い色などの色飽和する場面はナチュラルとかがいいのかもしれない。
2、ナチュラル
鮮やかより彩度やコントラストを押さえて、濃い色がつぶれにくくしているらしい。一番基になる基準の色らしいですが、ペンタックスらしさをあえて残しているそうです。ペンタックスらしさってなんだろうか…緑の発色だろうか…。まあ、無味ではなく味付けはしてあるナチュラル。すっぴん風メイクみたいなものなんじゃないでしょうか。
※赤や黄色など強い色を飽和させたくない時に有効…かも。
3、人物
主に人の肌をきれいに写すことを目的にしたモード。これはわかりやすい。対人用です。
※人を撮るとき様。肌色用。
4、風景
読んで字のごとく風景用。グリーンを濃く、黄色も鮮やかに写るそうです。
※風景撮影用。特に緑がある場面で有効。
5、オートセレクト
オートセレクトは、この上記「4つ」の中から、カメラがシーンに合っていると判断したカスタムイメージを選ぶそうです。全部から選ぶわけじゃないんですね。というわけで、この上の4つが、PENTAXの基本のカスタムイメージになります。
6、雅(MIYABI)
これも、基本的には風景用のカスタムイメージとのこと。マゼンタを強くすることで青色を濃く(つまり青空を濃く)、新緑の色=明るめのグリーンを鮮やかに、写すことができるようです。
※主に風景用。風景にするか、雅にするかは、状況によって変わりそうですね。新緑の季節にベストマッチらしい。ちなみに、桜は雅で撮ると青い空の前に薄いピンクが際立ってよさげでした。
7、ほのか
全体的に彩度を落としたカスタムイメージ。ハイキーで淡い発色になります。さらに露出補正をプラス気味にするのも効果的とのこと。
※幻想的な雰囲気の写真になる。花などには相性が良さそう。ノスタルジックな街並みとかも、良いか。あまり使ったことないけど、使うと面白いかもしれない。
8、ポップチューン
原色を強く出す。特に青と黄色が強調された華やかな印象に。
※人工物などのビビットな色合いを強調したい場面で。
9、フラット
PENTAXらしさをあえて消したレタッチ前提の調色。そのまま使うといわゆる眠たい画像になる。
※レタッチ用。ただ忠実な色再現を求める時も使えるとのこと→その際は、フラットの彩度を+1に、コントラストを±0にするといいとのことでした。赤色などが忠実に出るそうです。
10、銀残し
映画で良く使われる現像手法「銀残し(ブリーチバイパス)」をデジタルで再現したもの。彩度が低く、暗部が暗い(締まった)コントラストの強い画像に。
※金属の輝きや重さの表現にいいらしい。(ちなみにゴールデングリップカスタムを撮る時にK-50のカスタムイメージ銀残しを使用しています)
11、リバーサルフィルム
彩度が高く、シャドーがしまった仕上がりに。影が暗くなり立体感があるハッキリとした写真になるようです。
※晴れた日の風景用な感じだろうか。特に人工物を含む時はこれが良いか?
12、モノトーン
モノクロになる。詳細設定で、カラーフィルターを適用したりもできる。イエローのカラーフィルターを使うとコントラストが上がるなど、モノクロフィルムにカラーフィルターをかけた時に出る効果を再現しているみたいです。
※モノクロ写真なので、どんな場面でも使える…か。
↓ニコンのページですけどカラーフィルターの効果が分かりやすかったので引用。
イエロー、オレンジ、レッドは基本、風景用で順にコントラストが強くなるぽい。
緑は、唇の色などを落ち着ける(暗くする)感じでポートレート用ということらしい。
他にも赤外調とかあるみたいなんですけど…。どういう効果なのか…また、調べておきましょう。 モノクロも深いな。全然知識がない。
モノクロ星景用の設定も考えないといけなさそうです。
13、クロスプロセス
フィルムの特殊な現像を再現したカスタムイメージ。色がかぶる。初期設定は、撮るごとにかぶる色がかわる「シャッフル」に設定されているとのこと。たしかに、RAWにこれをかける毎に色味が変わる。他に「プリセット」と「お気に入り」という設定もできるらしい。これは…何か、難しそうだ…。
※いつ使うんだろう……。アートか?現状、使いこなせそうにない…。
そして、このカスタムイメージはそれぞれ、彩度や色調、コントラストなどを細かく調整できます。ので、自分好みのカスタムイメージづくりもできる。
ちなみに、最後に撮った一枚は、RAWファイルがバッファに保存されているので、これに新たなカスタムイメージをかけて新規保存することもできる(もちろん、RAWで保存しておいて、後からカスタムイメージをかけることもできる)とのことでした。
あと、カスタムイメージでは、シャープネスもいじれるのですが、輪郭の強調なので、現在のローパスフィルターレスの機体なら、十分解像しており、強くしない方が良いだろう、とのことでした。なるほど。
ちなみに、私は、KPのファンクションダイアルは、カスタムイメージを入れてます。
入れてるけど、あまり、活用できていなかった。ちょっと、今回のお話を聞いて、カスタムイメージ積極的に使ってみたいな、と思いました。
星景用カスタムイメージづくり
で、ここまでを、長い前置きとして、では、星景用にはどういうカスタムイメージが合うのか??
ということになるわけですが。
カスタムイメージのパラメーターを色々いじれるので、星景用といえるカスタムイメージをつくっておきたい。
そして、基本の色味を統一してみたい。という。
私は、基本的に、Lrで調整していて、毎回、なるべく似た傾向になるようにはしているんですが、あまりうまくいかないし、言うほどきれいにもならないんですよね。
Lrでプリセットをつくれるといいんですけど、メーカーが調整をしたものをベースにした方が、満足のいく色が出るような気がするんですよね。現像で迷子になった時に、カスタムイメージを適用するとバシッと色が決まったという経験も結構あるので…。
あと、実はずっと気になっていることに、LrでKPもカメラキャリブレーションできるはずなんですが、何がいけないのか、…できないんですよね…。何でだろう。
↑うむ。どうやら真相はKPのカメラキャリブレーションは対応されてないということらしい。できないわけだ。
なので、カスタムイメージをカメラ内RAW現像か、バンドルされてるデジタルカメラユーティリティ5でTIFFに書き出ししておいて、少し調整する感じにしようかとおもっています。主にLrの部分補正とノイズ処理には全面的に頼りたいが、色味は、PENTAXぽさを残したいという感じで。
(※ちなみに、デジタルカメラユーティリティ5で現像するときも、カメラ内で設定したそれぞれのカスタムイメージの設定データをもったRAWになっているそうで、いじったカスタムイメージがそのまま使えるそうです)
TIFF書き出しからレタッチを微調整にとどめればそれなりに一貫した色合いになるかな。どうかな、と。
で、カスタムイメージの選択なんですが、オートセレクトで選択される4つの中からいじってしまうと、オートセレクトの時に困るので、8、ポップチューンか、9、フラット、もしくは11、リバーサルフィルムのどれかをベースかな、と。
うーん。これは全体を見ると、リバーサルフィルムが星景用には、良いような気がしませんか??
星景写真の時に、重要になるのは、「黒のしまり」のような気がします。私は、Lrで現像してるとついつい安易に増感してしまうんですが、陰影がきれいに表現されるためには、特に地上の黒い部分が黒く表現されるのが大事かもしれない。空も、白浮きするよりは、暗く濃く表現された方が見栄えが良さそう。
リバーサルフィルムなら、星の色彩や、地上風景の色合い、夕景と月などを撮るときはその赤いグラデーションもきれいに出る気がする。どうだろうか。
リバーサルフィルムを、しばらく星景用カスタムイメージとして使ってみましょうか。そして、リバーサルフィルムは調整できるのはシャープネスだけになるらしい。パラメータをみるとマゼンタとグリーンがほんの少しだけ彩度高めな調整のようです。雅ほどではない。雅はかなりマゼンタとグリーンが強いです。
ふむ、そうか…リバーサルフィルムは基本いじりようがないんですね。ほかのカスタムイメージは細かく設定できるんですが…。
シャープネスの設定だけいじってもいいんですが、エクストラシャープネスは線が細い代わりにノイズがある場合それが目立つらしいので星景とはあまり相性がよろしくなさそう。なので、結論としては素のリバーサルフィルムでいくと。あ、じゃあ、ファインシャープにしとくか。それだけ変更しとこう。
リバーサルフィルムのファインシャープ化。
そして、リバーサルフィルムを適用した写真がこちら。
…なんかいい気がするぞ。リバーサルフィルムでTIFFファイルに書き出した後、Lrで細かく調整しています。
上は月がないときの天の川、下は、月が画面の外にある時の様子です。月があるときは空は青くなりますね。でもなかなか良い青な気がする。
ちなみに、ポップチューンベースのもの。
ポップチューンは、ハイキーな設定なので、少し星空にメリハリがなくなる。そこをいじることもできますが、上のをみるとリバーサルフィルムでいい感じがしますね。天の川のメリハリが違う。
ちなみに、星景撮影時のホワイトバランスは、だいたい白色蛍光灯Wということに決めています。ここも色味に大きく影響するので統一したい。空が青みがかった(でも個人的には青すぎない)色温度4200Kの画像に仕上がります。
というわけで、星景用カスタムイメージは、リバーサルフィルムでいける!ということが結論のような気がする。
しばらくこれでいろいろ撮ってみます。
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