シロナガス/星景写真と科学本のブログ

「暮らしの中の星空」=星景写真+サイエンスノンフィクション書評。PENTAX使い。

2021年の星景的展望

今年もよろしくお願いいたします。

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三箇日もあっという間に過ぎ、昨晩から今朝にかけては、しぶんぎ座流星群の極大日でしたが、まだ夜撮影に行くには、MPが足りないということで、本ばかり読んでました。

新年1冊目は、ミチオ・カク著「人類、宇宙に住む」でした。

近未来の、火星探査の展望なども、良くまとまっているんですが、むしろ、白眉となるのは、その先の、天の川銀座全域への人類進出の可能性を論じる後半部分。

もちろん、人類がそこまで行くほど、生きながらえるには、今目の前にある危機をどうにかしないといけないんですが、なかなか、壮大な展望を語る一冊でした。

 

2021年の星景展望

というわけで、新年になりましたので、2021年に撮るべき天文現象を月別に抜き出しておきたいと思います。

参考にするのは、いつもの通り、藤井旭天文年鑑スターウォッチング完全ガイド2021年版。とりあえず、引用でざっとしか書いてませんので、詳しい情報は、本をご覧ください。

 

1月

しぶんぎ座流星群極大日は終わってしまったので、ここは24日の水星東方最大離角。夕刻、西の空に水星が-0.6等級で、光るようです。

 

2月

中旬ごろ、明け方の東南東の空に、木星土星金星水星などが並ぶようです、

2月10日には月齢27.7の細い月も加わる様子。…起きれば…撮りたい…。(自信なし)

 

3月

これも夕方、3月初旬から中旬にかけて火星が、プレアデス星団と近づくようです。

月が絡むのは、18日と19日。18日の月の入りは高知では22:40ごろのようです。

 

4月

17日に火星と、月が接近。西の空に沈む頃、見てみると面白い眺めのようです。高知は、月没は23:21らしい。ということは1時間前の22時くらいに撮影するとよさそう。

西が開けたところか…。

 

5月

26日に、皆既月食があります。17:46半影食の開始、22:51に終わりです。高知では、すでに部分食を伴って月が昇ってくる「月出帯食」になるとのこと。

できれば、インターバルで月の出から、終わりまで月食の様子をおさめたいところ。何ミリくらいの焦点距離が良いのかな…。うーん。

 

6月

…うーん、え、まじで。特に6月これと言ったものがないですね。まあ梅雨かもしれないしなぁ…。一応金星が西の空に戻ってくるようです。特に特筆すべきものなし(笑)

 

7月

12日、夕方、西の空で、月と火星と金星が並ぶようです。月は月齢2なので、なかなか、月を捉えるのは難しそうなんですが…。高知の月の入りは21:09。20:00くらいに押さえられると良いでしょうかね。

 

8月

8月は、もちろんペルセウス座流星群ですね。13日の4時頃が極大予想。月も宵には沈んでしまっているので、最良の条件。12日宵から13日早朝の夜がベストでしょうね。

 

9月

9月は中秋の名月ですね。今年は21日です。

 

10月

9日3:00ごろ、りゅう座流星群極大。そんなに流れるものでもないでしょうけど、月明かりの心配はないので、まあ、流星が見えればおまけと思って、周辺の日に出るのはやぶさかではないですね。

 

11月

今年は、また月食があって、今回は部分月食なんですが、食分0.98まで行くらしいので、ほぼほぼ皆既月食と言っても過言ではない。見た感じはほぼ、皆既月食でしょう。

ただ19:47には月食終わるようなので、…見やすい時間かもしれませんが、撮るにはなかなか時間がない。肉眼で楽しむのが良いかもしれない。

 

12月

うん、12月といえば、ふたご座流星群

14日の16:00ごろ極大とのことで、13-14の夜か、14-15の夜か…。月は、夜半過ぎに沈むという状況なので、明け方に向けて条件が良くなる模様。いつもの徹夜コースか…。

なかなか、徹夜するとつらいのだが(笑)

 

というわけで、ザっと1年を展望。

まず、今年の星景撮り初めを早く撮りにいかないといけないのですが、じわじわとMPの回復を待っている状況。

もう少しかかるか。

 

ふーむ。

ではまた。

 

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星景サルベージその94 夜を落ちる(と、2020年のまとめ)

これが、2020年最後の更新ということになります。

今年もありがとうございました。

 

今日、発表になった地元紙のフォトコンで、佳作にはいっていたので、サルベージをしておきたいと思います。

佳作は、4回目。佳作だと、作品名と名前だけで、写真載らないんですよね(笑)この壁が超えられない…。

地元紙のフォトコンは、年4回募集だったのが、来年からは、年3回募集になるようです。なるほど、その分、質を高められると良いんですが、…まあ、頑張らねば。入選の区分も代わるようですが、どこまで紙面に載るのかな、いつか載るときが来るだろうか…。

 

夜を落ちる

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PENTAX KP レンズ HD DA★11-18mm アストロズーム  焦点距離11mm

ISO800 SS1200秒 F2.8 20分長秒露光

2020.11.14 高知県土佐町にて

 

紅葉の時期だったので、紅葉と撮ろうと思っていったんですけど、闇しか撮れなかった一枚。

いや、前回もいいましたけど、本当に、今年は、この暗さと向き合った一年でした。暗い中に、どう夜を表現するか。これも、その中の一枚ということですね。

20分の露光を、ISO800でやるという手法で、かなり無理やりに露出を稼いで、そこから現像することで、ギリギリ滝の白い流れを描写することができました。

一応、周りは紅葉していたはずなんですが、やはり、紅葉と星は、月がないとダメですね。月のある夜、晴れ、紅葉の時期と揃わないと撮れません。

 

2020年のまとめ

ということで、今年の星景撮影は、37夜ということになりました。

昨年が、50夜、一昨年が(なんと!)74夜ということだったので、一昨年の半分ということになりましたね。

今年は、コロナも勿論大変だったんですが、星撮影的には、天候不順もかなりつらかったですね。7月は結局一度も撮影に出られず。

対コロナは、撮影に関しては、元々、夜に一人で行って、ほぼ誰とも会わずに撮影して帰ってくるというスタイルだったので、あまり影響はありませんでした。

 

ただ、何を撮って、何を表現するのかということを、答えは出ないながら、よく考えた一年になりましたね。この時代に、星を撮るということの意味を、どう読み込んでいくか。COVID-19も、天候不順も、マクロ的な視点で見れば、人類の活動が地球に(破壊的な)影響を与える時代=人新世の中で、つながっているのだろうと思います。星と人類という長いコンテクストを有する結びつきを、この時代に捉えなおすこと。その結びつきを、星景写真という形で現代的に回復することで、未来へとつないでいく…。そこに未来を見据えるとすれば、この人新世とどう向き合うか、その答えもおのずと出るように思います。

写真を通して、この時代との向き合い方を表現できるように、出来る限り続けていかなければなりませんね。

 

撮り初めをいつにしようか、迷っていますが、なかなか強い寒波が来ていて、夜の撮影は寒そうです。お手入れをした、雲台の調子も見てみたいですしね。

www.umemoto.ecnet.jp

雲台のお手入れ方法に関しては、この梅本製作所のHPが大変参考になりました。

 

ということで、今年は、

第74回高知県美術展覧会 入選

第208回ペンタックスリコーファミリークラブフォトコンテスト 入賞

第140回高新写真コンテスト 佳作

という結果に、相成りました。ともすれば一人よがりになりがちな私の写真なので、こういうフォトコンを通して社会性を付与していくことは、やはり必要だなと思います。

今年は、入選したのはどれも暗い作品で、今年一年テーマにしてきた夜の暗さをある程度は表現できたのかなと思います。

撮影回数が少なかったこともあり、なかなか手広く応募ができず、質も担保できなかったのですが、少なくとも、県展と、ライフワークとして投稿している、2つのフォトコンで選に入ったので、良かったかなと。後の2つは、年末差し迫っての発表で、ギリギリ帳尻を合わせてきた一年になりました(笑)

特にペンタックスリコーファミリークラブフォトコンテストの方は、とうとう、壁を破ったので、総じてみれば良い一年だったといえるかもしれません。写真的には。

 

また、来年一年、ぼちぼちと行きたいと思います。

ではでは、皆様、良いお年をお過ごしください。

 

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