うむうむ。
とりあえず、色々と撮りたい案件はあるのですが、撮影時間が取れないので、サルベージをしておきたいと思います。
サルベージということで、今回も無事に選外でした。よしよし、いいってことよ。
Nostalgia
PENTAX KP レンズ HD DA☆11-18mm アストロズーム 焦点距離12mm
ISO200 SS1200秒 F2.8 20分長秒露光
2019.10.04 高知県土佐町にて
撮影は10月。秋の実りの季節を迎えた田の上に、星が巡ります。
20分長秒露光の一枚撮り。
遠くの山には雲がたなびく原風景的な棚田の眺めです。
ノスタルジア、郷愁を誘う光景…。
これを出してから三カ月、現像処理方法も少し変化したので、今回サルベージするにあたって現像し直しました。
全体として少し明るさを上げました。
この上のが、応募した奴です。ここからさらに1/3段ほど明るく…。
全体に青被りした(させた)んですが、そこも今回出すにあたり調整し直しました。
サルベージの本来の意味である【沈没船の引き上げ】…まさに、沈没したものを引上げる再現像作業ですね。それも大事なことです。
編集過程
実は、撮ったものを、何の現像もかけずにそのまま出すと、このような感じになります。非常に暗い。逆に言えばこれだけ暗くても、RAWファイルの中には、情報としては、記録されているということですね。
なので、現像は、基本的に、そこにないものをつくり出すというよりは、既に情報としてはあるものを、その中から取り出してくるという感じです。
ここから全体の露光を持ち上げていきますが、全部同じように持ち上げると、空が明るくなりすぎるので、前景と空とを分けて、トーンカーブで調整します。
Lightroomで基本的な調整をした後、Photoshopで、部分的に編集していきます。
1、まず、Lightroomで必要ならばレンズプロファイル、かすみの除去などをあてておきます。今回は、レンズプロファイル当てませんでした。レンズプロファイルを当てると周辺減光が解消されて,、それだけで、画面全体がぐっと明るくはなります。ただ過補正のきらいがあるので、その後、手動で、周辺光量を下げるようにしています(-15~-25ほど)。
2、Photoshopで開いて、まず地上部を囲んで、境界線をぼかし(ぼかし120くらい)た後、トーンカーブでぐっと持ち上げます。だいぶ暗いのでかなり強めに。
3、そのまま、今度は空の部分を囲んで境界線をぼかし(ぼかし170くらい)、トーンカーブで緩いSの字をつくるようにして、コントラストを高めつつ、少し露光を落とします。この時、ブルーだけを調整して、少し青みを足します(好み)。
4、左側の光が当たっている雲の所が、ひとつキーポイント(視点の向かう先)なので、この部分だけ囲って境界をぼかし、露光を上げ、ナトリウム灯の色味をむしろ強調します。
5、Lrに戻って、ホットピクセルをスポット修正機能でポチポチつみとります。ISOが低いので、輝度ノイズはほとんど出ていないのですが、20分露光したので、赤や青のホットピクセルは無数に出ます。それを手作業で除去していきます。約20~30分の作業。これが地道。
で、もう一度、Lrで各種パラメータを調整して全体を整え、完成。
応募した段階の現像は、プリントで見ると、全体として少し暗かったですね。時間なかったのでそのまま送ってしまいましたが。
モニターだと透過光で見るので、あまり気にならないし、少し暗い方が黒が締まる感じはあるのですが、プリントだと反射光になるので、暗さが増すように感じてしまいます。
ここら辺は、ちょうどいい加減を、探っていかないといけません。
いやまあ、そこが選外にどう影響したかは定かではないのですが…。根本的に、何か決定的に足りてないな、とも思いつつ、それでも続けていくしかないですね。
というわけで、サルベージでした。
ではまた。