シロナガス/星景写真と科学本のブログ

「暮らしの中の星空」=星景写真+サイエンスノンフィクション書評。PENTAX使い。

さあハーフソフトフィルターを自作しようか

はい。

前回の記事でも書きましたが、ハーフソフトフィルターをつくりたい、ということなのです。

shironagassu.hatenablog.com

↑これは前回の記事。 

 

実は以前、10-17mm用のソフトフィルターは自作しています。

その時のノウハウを活かそうと。

shironagassu.hatenablog.com

 

目次

  

ハーフソフトフィルター…地上部をにじまさないで、星だけににじみ効果を出したい。ということなんですが、特に、地上部に街灯がある場合、全面のソフトフィルターだとこれもにじんでしまって星より派手になってしまうということがままあるのです。

なので、地上部はソフトなし、星はソフトあり、というハーフソフトフィルターが選択肢として欲しい…。

地上部に街灯がない場合は、普通のねじ込み型のフィルターで良いし、街灯があってもそれをにじませて雰囲気をつくるという場合もあると思うので、絶対ハーフソフトフィルターじゃないといけないとは思わないのですが、やはり、選択肢があるということは大事な事、なのです。

 

この間Kenkoから、星景用としては評価が高いプロソフトンのハーフソフトフィルターが出ていまして、それはもちろんクオリティが高く、性能は申し分ない。申し分ないのですが、まあうん、…高い。

いや、資金のある人はこれを買ってしまえばいいと思うのですが、こちらは万年資金不足でして…ね。

なので、どうにかして、ハーフソフトフィルターを自作しなければということに。

 

材料

というわけで材料を集める。

 

この間、角フィルターが欲しすぎて、色々とカタログやらネットやらを見ているわけです。

…角フィルター、完全にプロorハイアマチュア用だと思われ軒並み高く買えそうにはないんですが、その中に、テクニカルグラスというただのガラス板が売っていることを発見。

これに細工すれば、ハーフソフト出来るなということになったわけです。

100mmと75mm角があるんですが、とりあえず将来の拡張性を見越して100mm角をチョイス。このガラス板が1セット2枚入ってきます。

 

リアラッカーは、お近くのホームセンターなどにいけば500円くらいで売っていると思いますので、それで。

あと、100均でマニキュアなどを落とす除光液を買っておきました。これで、塗装失敗した時にやり直す算段です。

しめて1500円くらいの予算。

とりつけ枠を買うとまたこれもそこそこ高いので、当面手持ちの方向で、0円の投資です。

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うむ…。まあ、いずれ揃えたいんですが、けられないかとか、将来的に11-18mm(本当にちゃんと出るんだろうか…?)で、使えるだろうか…とか、ちょっと現時点では不明過ぎる。

なので、まあ、あせらず、長期的に情報収集をしてみるつもりです。

しかし角フィルターシステムは魅力的ですね。ハーフNDとかも駆使して、都市星景も撮りたい…なあ、…と夢見つつ。

 

製作

では、製作にかかります。

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テクニカルグラスの内容物は、こういう感じです。

ただのガラスの板ですね。コーティングとかもされてないので、若干、表面の反射によるゴースト等は心配ですが、まあ、下手なアクリル板とかよりは透過率は高そうではあります。ある意味ちゃんとしたガラス…。ガラス板は2枚付いてきますが、1枚は予備ということにして、1枚ハーフソフトフィルターにしてしまいます。

 

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ガラス板に、マスキングテープとチラシで養生して、下半分はマスキングしておきます。

右側手前が除光液、上がクリアラッカーです。

 

うまく均質になるように、スプレーするんですが、だまになったりしてうまくいかない。ので都合3回、除光液で拭きながら再チャレンジしました。

吹き出し口のところがきれいになってなかったのかなという気がします。まず吹き出し口を拭いたりしてきれいにするとうまくいきやすそうです。

10cmぐらいの高さから、横に動かしつつ、シューっと2回塗装。という感じです。

 

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うむ。なんとなく、見た目は、うまくいったっぽい。比較的均質に塗装できました。塗装後30分ぐらい放置して乾燥させれば完成です。

リアラッカーは基本的な用途は、塗装面の保護なので、乾けばそこそこの強度はある感じです。

 

簡易テスト

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とりあえず、簡易的な撮影テスト。

上から自作ハーフソフトフィルター、真ん中はフィルターなし、下はプロソフトンAです。

ふむ。一番目立つ星が火星ですが、一応効果が出てますかね。

プロソフトンAの方が効果が強いようですが、ハーフだと地上部(特に街灯)がにじまないのは大きいですね。絞りを調整すれば、光芒を出すことが出来ます。HD15Limitedは旧smc版の方が光芒は、きれいなようなのですが、まあ持ってないのでしょうがない。

とりあえず、これで試行してみて、もう一枚ガラス板があるので、必要ならブラッシュアップしてみるようにします。

 

さて、これで、何か星景を撮ってみなければ…。

ただ、ガラスなので、そこそこ重く、手持ちだといつか落としそうです(笑)

気を付けて扱わねば…。

 

ということで、予算1500円で作った割には…まあまあの出来ではないでしょうか。

また近々、本格運用してみます。

 

※うーん。待てよ…。

私の手元にはコッキンPシリーズ用のアダプターはある…。84mm角用。この取り付け用のアダプターさえあれば、何かしら、くっつけようがあるんじゃないか…。

フィルター径のねじ込みがついた金属板みたいなやつなんですが…。

これにフィルターを何かではさめば…?枠がなければ、逆にケラレる心配もないし…。なんとか固定できる可能性はあるのでは…ちょっと試してみよう。 

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あわ~、これはいける…(笑)当面色々と解決。 15リミテッドは内蔵フードが干渉するので普通の保護フィルターをかまさないといけませんが、これだけ出っ張ってなければ当然ケラれません。

※その後、15mmLmitedでは、微妙にほんとにごくわずかにケラレるということが発覚しました。ビルドインフードが邪魔をするんですよね~。まあ少しトリミングを前提で使うか。

 

最初、強力な磁石で挟んで張り付けようかとおもったんですが、それをすると、アストロトレーサーの時に方位が狂いそうなので、断念。普通に手元にあったクリップでどうかなぁ、止まるかな、と悩みつつ止めてみたらいけた。

思いのほか、がっちり止まりました。

 

 ※後日、パーシャルソフトフィルターなるものも自作してみました。結構主力で活躍しています。

shironagassu.hatenablog.com

 

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