シロナガス/星景写真と科学本のブログ

「暮らしの中の星空」=星景写真+サイエンスノンフィクション書評。PENTAX使い。

星景サルベージその41 プリンキピアの証明

うーむ。

暑いですが、気候が安定してきた気のする今日この頃。

そろそろ、おそらく、夏の流星群シーズンの流星が、ちらほらは飛び始めているように思いますね。

撮らねば。

 

そして、カメラ2台体制を見越して、レンズヒーターとUSBモバイルバッテリーの2セット目を購入。出費が続く~。

予算の限界から、レンズヒーターは温度調整が出来る奴にして、その分モバイルバッテリーを安いのにしたら、でかくて重い。また、荷物が重くなる。この前、気になって、荷物の重さをはかってみたら約11㎏だったんですけどね。それほどでもないなあ、と数字を見たら思ったんですが、インドア体質の私が背負うとやはり重い。先日の撮影で、これを背負って傾斜を30分ぐらい歩いたんですけど、夏の暑さも伴ってやばいレベルの汗をかいて限界を感じました。その後、スポーツドリンクをがぶのみしました。やばいわ。3日間ぐらい筋肉痛だったし。山岳星景とかする人は偉い。

 

レンズヒーター、…これだと思うんだけど、もっと安かったな…。あと温度調整の奴がついてたな。探してみてください。

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モバイルバッテリーは、一つ持っているが、これが良いと思う。大容量で軽いし。今回買ったのは、安かったけどこれの3倍くらい大きく重かった。軽いダンベルくらいの。若干の鈍器的な。

ただまあ、面ファスナー貼り付けて三脚に固定してみたらなんとかくっついたので、まあまあ。

これでレンズが曇る心配なく、長時間インターバルで流星を狙える。憂いなし。

 

というわけで閑話休題。サルベージです。

 

プリンキピアの証明

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PENTAX KP レンズ  DA 10-17mm FISH-EYE 焦点距離10mm

ISO1600 SS10秒 F5.6 

2018.8.2 高知県高知市にて

 

夕暮れ時の4惑星、南東から西にかけて、星が並びます。

最近15リミばかり試していましたが、やはり、私の星撮りの原点はこのフィッシュアイズーム。魚眼使いとして、この4惑星同時撮影をどうしてもしておきたかった。

 

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ちなみに、惑星名を、表記したものも。明るさ的には、金星、火星、木星土星の順に見えますね。

 

題名がプリンキピアの証明となっているのは、ニュートンが天体運動などについて論じた「自然哲学の数学的諸原理」(通称プリンキピア)にちなんでいます。近代科学における画期をなす書物のひとつですね。その後、それを拡張するアインシュタイン相対性理論が続くわけですけど、現在でも小惑星探査機の軌道計算などでは、このニュートン力学で計算可能なようですね。

 

想像してみてください。

金星の更に右(西)には、もう沈んでいますが、太陽系の中心である太陽があります。星が東から西へ動くのは地球が自転しているからです。私たちはその上に張り付いて、星空を見あげています。

私たちが立っている地球と太陽の間に、金星がある。そして、地球の軌道より外には、火星、木星土星の順で並んでいます。

それが、画角180度の中に浮かんでいて、さすがに、人間の視野では一度には見れませんが、魚眼レンズを使うことでそれを一枚の写真に写し取ることができるというわけです。(ちなみに、土星木星の間に見える明るめの星はアンタレスです、これは太陽系外でかつ銀河系内の星=619.7光年向こうだそうです)

惑星が(見かけ上)ある一定の高さの範囲内に見えるのは、太陽系の公転面がそろっているからですね。太陽系が生まれる時に、太陽の周りを回転するガスや塵の円盤の中からそれぞれ惑星が生まれてきたことに起因をしています。

と、いうようなことを考えて、見てみると、宇宙すごくないですか?(語彙)

寺田寅彦なら「ねえ君、不思議だと思いませんか?」といったことでしょう。

(オーテピアに寺田寅彦像が立っているらしい…それと星が撮れないか考えているんですが、街中だし、オーテピアがでかすぎて無理ぽい気はする(笑))

 

ちなみに、

池内了氏のエッセイ集も寺田寅彦リスペクトになっていますね。

 

今日の記事は色々脇道にそれつつ進みますが。

実は以前、明け方に5惑星が並んだのも撮ったことがあります。

shironagassu.hatenablog.com

5というのは、水星を含んでいるということです。この時は月も出ていたので月火水木金土と、フルコースでしたね。日が出ると、星がみえなくなりますが、日も水平線下で近づいてきていました。

 

そして、実は、この以前の写真で昨年入選(だったか…何らかの入賞をした)南牧村の公募展「星のある風景写真」がまた、募集されています。8/31〆。この写真展は、合成を一切認めないハードコアなレギュレーションが魅力。私のように、一枚撮りに魅力を感じるものとしては、こういう写真展は貴重です。まあ今回も入賞できるかはもちろんわからないですが、この1年で少しは成長した様を見せたい(…したと思うんだけどな)、というわけで応募せねば。

〈公募展〉星のある風景写真を開催します|信州・みなみまき村(長野県南佐久郡南牧村)ホームページ

 

もちろん、高度な画像処理を施して、きれいな星空を描き出すということにリスペクトはあります。それはすごい努力と技術だと思うし、きれいだとも思います。

しかしながら、私は…なんというか、ある意味、普通の、日常の(日々の記憶を写し取るものとしての)写真の延長線上に、星景写真を撮りたいと考えていまして、軸足を写真を撮るという行為そのものに置いておきたいんですよね…。

なので、自由に柔軟に、カジュアルに星を撮れるアストロトレーサーにも共鳴をする。

いやまあ、このデジタルカメラの時代に、どこまでが写真を撮るという領域で、どこからがポストプロセッシング(後処理)なのか、そこの境界はあまりにあいまいなのですが、だからこそ、自分で線を引かないといけないというか。なんというか。これはこれで面倒くさい思想的な問題なのです。誰も興味がないと思いつつも、いつか何か書くかもしれません(笑)

 

あと。県展も締切が迫ってきた。8/15〆。フォトコンラッシュか。

県展は初応募です。とりあえず、オールタイム・ベスト(まあオールタイムというにはキャリアが短すぎ、経験が浅すぎるというのは置いておいて)をぶつけます。これでだめなら、一から出直しだ。ただ失うものは何もないだろう?行こうじゃないか。こっちも一枚撮り作品ですね。

 

というわけで、今日は、雑談多めのサルベージでした。

 

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