シロナガス/星景写真と科学本のブログ

「暮らしの中の星空」=星景写真+サイエンスノンフィクション書評。PENTAX使い。

星景サルベージその17 白壁の町の星座

ということで、10月も早くも終わろうとしています。

後2か月で一年も終わり。うーん。

 

しかし、まだまだ、ふたご座流星群も控えていますし、今年の星景は終わらない。

後2か月のうちに、何か一つは書評も書きたい。と、一応、言い続ける。

何とかしなければ。

 

というわけで。

サルベージ。

 

白壁の町の星座

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PENTAX K-50 レンズSAMYANG 14mm 焦点距離14mm

ISO400 SS30秒 F2.8 

2017.10.25 高知県佐川町にて

 

佐川町高知県下随一の酒処(とはいっても、酒造メーカーは高知全域にまたがって多数ありますが…)、白壁の酒蔵を中心に、白壁の町並みが残る風情豊かな町です。ここには司牡丹酒造があるんですね。

一本通りを中に入ると、確かに、麹のいい香りがして、心地よい。まあ、お酒は飲めないんですけどね。

 

この星景は、この3年間、悩んだり悩まなかったり悩んだりしてきた「地上明るすぎ問題」(地上の街灯が白飛びして修正が効かない問題)を、何とかしようと、黒画用紙とA4サイズの厚紙で自作した遮光用黒紙を使用したものになります。材料費108円(黒画用紙代)。写真を載せるほどのものでもありません。工作時間3分くらいでした(笑)

実は、以前、(準星空案内人の資格を取りに行ってた頃なので、もう足掛け3年前になると思うが…)倉敷の美観地区に行ったときに、そういう風にして、夕景を撮っている人を見かけていて、あれを応用すればもしや…と思っていたのですが、なかなか具体的な方法もわからず、着手が先延ばしになってきておりました。

花火を撮るときとかも、黒いうちわや、黒紙でシャッターをひらいたまま露光を調整するみたいですね。

 

shironagassu.hatenablog.com

 ↑これとかが地上明るすぎ問題の最たるもの。一応、ライトルームでハイライト補正はしているものの、白飛びが大きすぎて補正しきれない。

 

今回、黒紙での減光は、初めてやったにしては、割とうまくいきました。

黒紙で、レンズの下方半分を隠して、境目をぼかすように上下に動かしながら、地上の明るさを減光しています。

というわけで、今後、街灯が入って、地上が明るくなりすぎる場合は、使っていきたいテクニックです。3年越しの地上明るすぎ問題、一歩前進です。

 

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これは失敗例。

自分の後ろに街灯など別の光源があると、黒紙が光を反射してしまって失敗する。万能というわけにはいきません。今後、技術的にはもっと熟練をしていかないといけませんね。

まあ、とりあえず。選択肢が一つ増えたのは上出来です。

 

というわけで、サルベージでした。

 

 

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パンフォーカスで星景を撮る試行錯誤編

というわけで、仕事が忙しく、ブログを放置しました。

※途中、計算ミスしていたので追記しました。 

 

うーむ。

しかし、仕事が忙しい期間は、ちょうど雨が降り続けるという、なんというか、ちょうどいいといえばちょうどいい展開でした。

 

仕事が落ち着いたので、また、星の撮影にいっています。

 

とりあえず、今、試しているのは、地上の明るさを黒い紙で遮ることで、うまく露光調整できないかなということ(これもまたそのうち記事にします)、と、パンフォーカスで星景が撮れないかなということ。

 

今回は、後者について、今のところの進捗状況をメモしておきたいと思います。

 

パンフォーカス星景ことはじめ

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PENTAX K-50 レンズDA10-17mm FISH-EYE 焦点距離10mm

ISO1600 SS295秒 F8

2017.10.25 高知県佐川町にて

 

佐川町ケイトウ街道というところで、ケイトウと冬の星座を撮ってきました。台風21号が高知県かでも吹き荒れまして、花は消し飛んだかなとおもっていってみたんですが、立派に咲いていました。

 

手持ちのレリーズリモコンでタイマー露光すると、今回、1分間に1秒ずつずれていくということが判明したのですが(つまり、5分で5秒短くなっている)、それはまあ、別の話として。

 

パンフォーカスで花と星を一緒に撮れないかということで、この間、試行錯誤をしています。

 

それで、この間、判明した大事なこと。

焦点距離(そこにピントを合わすと、被写界深度が最大になり無限遠までパンフォーカスになる距離)にピントを合わすことで、星にもピントは合う

ということ。

 

これで、焦点距離10mmで、絞りF8で約70cmにピントを合わせておくと、その半分の約35cmくらいから無限遠までピントが出る。

これで星景が撮れないかということなんですが。

 

F8まで絞ると、F2.8からは4段分違うので、同じ露光量にしようと思うと、16倍の露光が必要…つまり、300秒露光してもF2.8の約19秒分…。

※算数をミスってますね。F2.8→F4→F5.6→F8なので3段ですね。数字が4つあるので4段と数えてしまった、算数以前の問題(笑)つまり、2の3乗で8倍。となると300秒露光で(ISO1600の)F2.8 換算37秒くらいの露光になる計算になりますか。

 

うーむ。これで、星が写るかなと思ったんですが、一応、画像の通り、写ることは確認できました。

 

このパンフォーカス法、弱点は、花が撮れるといっても、一枚撮るのにえらく時間がかかるので、そよそよそよぐような花は無理です。今回はケイトウという花でしたが、こいつは、風でそよそよしないのがいい(笑)

なので、撮ることができました。

 

動かないもの…落ちた紅葉とかなら撮れるかも…?

桜とか梅とか、椿とかそういう樹木系の花も撮れそう。コスモスとか草系の花は無理ポイ。向日葵もがっしりしてるのでいけるんじゃないかな。

 

後は、星が流れるのも弱点。

アストロトレーサーを使用することで、星を点像にしたまま地上が流れるという描写も可能ですが、今回は、時間がなくて試せませんでした。多少の地上のブレを許容して、星を点にした方が見栄えがいいのかもしれませんが…どうだろうか。

 

ただ、星が流れるのは弱点でもあり長所でもあって、全体は暗いんですが、星が流れることで星が見えやすくなって、星座の形がわかりやすくなったりしますね。今回も、オリオンの形はよくわかる。

 

まだまだ、改良の余地がありそうなパンフォーカス星景法なんですが、そもそも、F8まで絞らないといけないかどうか。35cmというのは結構近く、実はここまで近づくとカメラの影が花に落ちてしまうということも判明しております。

(まあ、今回は、外灯の明かりがあったので、LED照射しておらず、照射すれば影は落ちないかもしれません)

F値は、F5.6ないしF4くらいでどうだろうというのは試す余地があります。

 

F5.6なら90cmでピントを合わすことで、過焦点距離になりそうです(45cmくらいからピントが合うはず…?)。

F4だと、これが130cmくらいのようです。となると65cmからピントということで少し遠いかもしれません。

F5.6はありかもしれませんね。これならF2.8基準で3段違いなので、8倍違うということになる。

これなら3分で、F2.8で約22秒分の露光ができる。3分…か。うーむ。アストロトレーサーどうかな。

※こっちも計算ミスで、2段になるので4倍。3分でISO1600のF2.8 換算45秒ということですね。 

 

あと、K-50だとISO1600がノイズ限界なんですが、もっと最新の機種だとここを上げて、時間を短くすることが可能かもしれません。そうすると、アストロトレーサーを使用したときにも、ブレ具合が少なく許容範囲に収まる可能性もあります。

 

ISO3200ならF5.6 で、1分半でF2.8 、ISO1600の45秒分。ISO6400ならさらに半分ということで45秒まで短縮できるが…ISO1600+F2.8を基準として2段絞った分を2段ISOを上げることで帳消しにできる…ということで、ここまでいけば、アストロトレーサーあっても、前景のブレは許容範囲かもしれません。そもそも星の流れも魚眼なら気にならないレベルかも…。

しかしISO6400はK-50では無理なんですよね。これは、経験上、ノイズというか、諧調性が失われるのかな…ザラっとなってしまう。

本体買換貯金中なので、それが叶えば、パンフォーカス星景法は一段進化できるかもしれません…。

どうだろ?

 

とりあえず、パンフォーカスで星景を撮るということで、試行錯誤中の、現在の進捗状況確認でした。

いつか作品レベルのものが撮れるのだろうかどうだろうか。それとも、よくわからない迷走の道なのだろうか…?

よくわかりません。うーん。

ちょっと、チャンスを見ながら、いろいろ撮って試してみたいと思います。

 

土佐山の彼岸花

うれしいご報告。この前、送っていた土佐山の彼岸花フォトコンテストで、入賞3選(ここまでは商品が出る)を逃したものの、佳作をいただくことができました。ありがたい。

20-40mmを使って、クロスフィルターで朝日で光る雨粒を輝かせました。

星景を送ろうか最後まで迷ったんですが、普通に朝日のを送りました。

結果オーライ。これを励みにして頑張りたいと思います。

 

 

こいつ、60秒ごとに1秒ずつずれるぞ!く…、今まで気づかなかった。

ただ、まあ、ほかにあんまり選択肢もないのでこれを使いつづけますが(笑)

 

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